横浜DeNAのラミレス新監督が14日、横浜で開催された「セ・リーグのファンミーティング」イベントで、3月29日に横浜スタジアムで行われる対巨人戦にドラフト1位の今永昇太(22、駒大)を先発させることを公表した。オープン戦で無失点を続ける大型左腕に本拠地開幕戦を任せるプランだ。
 
 セ・リーグのファンミーティングでは、例年、全監督だけでなく、ドラフト1位選手が参加して紹介されるが、横浜DeNAのラミレス監督は、そのコーナーにサプライズを用意していた。

「今永は、非常に安定している。頭もよくコントロールもいい。組織にとって欠かせないポジションにいるピッチャーだ」と、今永を紹介したラミレス監督は、司会者との応答の中で、突然、「彼は、最低でも10勝はするでしょう。私は彼を本拠地開幕戦で巨人戦にぶつけます」と、3・29、巨人戦先発を公表したのである。

「今永と初めて会ったとき、どこで投げたいのか? ジャイアンツ戦か? と聞いたら、彼は、はい、ジャイアンツです。投げれます、と答えた」
 ラミレス監督がそう経緯を説明すると、その瞬間、後ろの席に座っていた巨人の高橋監督は、思わず苦笑いを浮かべていた。

「いい意味で監督の期待を裏切れるように、責任感を持って、横浜を勝たせるという強い気持ちを持ってシーズンに入りたい」
 今永も、驚く顔も見せず堂々と胸を張って答えた。

 昨季、前半戦は首位でUターンしながら後半失速して最下位に沈んだ横浜DeNAは、巨人に10勝15敗、優勝したヤクルトに8勝17敗と、この2球団に大きく負け越した。
 ラミレス監督は、「去年は、ジャイアンツ、スワローズに合わせて30敗以上した。この2球団がメインターゲットにはなる」と、警戒心を強めている。
 
 巨人は「初物に弱い」という悪しき伝統もあって、ラミレス監督は打倒巨人の刺客としてドラフト1位のルーキー左腕の投入を決めた。4番に座っている新外国人の左バッターのギャレットが、メジャー時代に対左腕の打率が1割台に終わるなど、左腕を苦手とするデータもある。データを重用するラミレス監督らしい戦略なのかもしれない。
 ストレートの最速は147キロ。インサイドをスライダーで攻める度胸も制球力も兼ね備えていて、評論家の元中日、山本昌氏も「今永は、真っ直ぐと変化球のキレ、制球も含めて先発ローテーションでやれそうなレベルにある」と評価していた。

「任された目の前の試合をしっかりと勝って優勝に貢献していく。プロには素晴らしいバッターがたくさんいるが、ガムシャラに投げて(オープン戦では)結果が出ている。引き続きガムシャラに新人らしく元気を出していきたい。(駒大時代に肩を痛めるなど)苦労している分、プロの舞台で花を咲かせたい。三浦さん、山口さんの背中を見て、いい勉強をして、いつかはチームを引っ張って開幕を任されるようなピッチャーになりたい」
 そう将来像も語った今永が、横浜DeNA浮上のキーマンの一人だ。