日本で唯一のワインファンド運営会社が破綻した事件がネットで話題になっています。運営者が虚偽の報告をしていた可能性が高いということなのですが、こうしたリスクから身を守る方法はあるのでしょうか。

どんなファンドだった?

日本で唯一のワインファンド破綻、リスク回避の方法はある?(イメージ:アフロ)

 ワインファンドを運営する株式会社ヴァンネットが東京地裁に自己破産を申請したことが明らかになりました。実は、同社は昨年12月、ワインの売買について虚偽の報告をしたという理由で関東財務局から第二種金融取引業の登録取り消し処分を受けています。今回、破産となってしまったことで、投資家から集めた40億円近い出資金が返還されない可能性が出てきました。

 フランス産を中心とする高級ワインは、新興国の経済成長を背景に、値上がりが続いており、海外では投資目的でワインを大量購入する人もいます。同社はこうしたワインの価格特性に目を付け、広く個人投資家から資金を集めて、ワインファンドを運用するビジネスを行っていました。

 日本で唯一のワインファンドということで一部の投資家の間では人気となり、かなりの資金が集まったといわれています。帝国データバンクによると、資金の総額は約78億円で、出資した投資家は1900名近くになるそうです。現時点において、償還されていない出資者は523名残っており、未償還の出資金は約36億7372万円です。単純計算すると1名あたり700万円の出資金が戻っていないことになります。

実物流動性の低い実物資産

 ワインが値上がりしているのは事実ですが、こうした実物資産は、株式などと異なり、流動性が低いというリスクがあります。株や為替であれば、毎日、何万、何十万という取引があり、売りたい時にはいつでも売ることができます。しかしワインのような実物資産はそうはいきません。売ろうと思った時に、そのニーズに合致する買い手がいないと、大幅な安値で売らざるを得ないケースが出てくるからです。

 関東財務局によると、損失が出たファンドを穴埋めするために、他のファンドから資金を流用するという行為があったそうです。真相はまだ不明ですが、予想外の損失を隠すために、資金を流用してしまった可能性は否定できません。