「日本ダルク本部」の近藤恒夫代表

 元プロ野球選手の清原和博被告が、覚せい剤取締法違反の罪で初公判を控えている。しかし、彼が薬に手を染めた初めてのスポーツ選手ではないし、国内では年間1万人あまりの覚せい剤乱用者が検挙されている。薬物やそれへの依存はこの世からなくせないものなのだろうか。あなたは「大丈夫」と言い切れるか?

 覚せい剤や麻薬などの薬物依存者の回復を支援する「日本ダルク本部」の近藤恒夫代表はこう警告する。「今、覚せい剤のターゲットとなっているのは、お金や時間に余裕のある40代以上の人。逆に、覚せい剤は他の薬物よりも金がかかるので、若者はあまりやらない」。魔の手は、心の隙間を狙って伸びてくる。

 肉体的あるいは精神的を問わず、「痛み」に耐え続けるのは誰でも辛いものだ。近藤恒夫代表(74)の場合は、たった一つの「虫歯」が覚せい剤に手を染めるきっかけだった。

「1回だけでやめられると思ってた。痛みさえ取れて、治ればやめようと」。

 しかし、そうはいかなかった。

(この記事は、2016年3月28日に月額有料サービスで配信した記事の再掲載です)