米国の感謝祭セールの一つであるブラックフライデーを真似て、日本でも同じような大規模セールを導入しようという動きが、政府と経団連から出てきています。韓国が昨年、韓国版ブラックフライデーを実施しているのですが、果たして成果は上がるのでしょうか。

ブラックフライデーって何がブラック?

(写真はイメージ、提供:アフロ)

 経団連の榊原会長は10日、石原経財相との会談で、日本でもブラックフライデーと同じようなセールを計画していることを明らかにしました。

 米国では感謝祭(11月の第4木曜日)翌日の金曜日はブラックフライデーと呼ばれ、各店が大規模なセールを実施することで知られています(諸説ありますが、多くの店舗が黒字になることからこう呼ばれています)。感謝祭からクリスマスまでの約1カ月間、年末商戦が続き、小売各社はこの期間だけで年間の売上げの2割を稼ぐともいわれます。

 感謝祭は米国の習慣ですが、ブラックフライデーのセールは英国など欧州の一部でも行われており、日本でもアマゾンのような外資系企業では、サイバーマンデー(ブラックフライデー後の月曜日に実施されるネットセール)など関連セールを実施しています。

韓国版ブラックフライデーはどうだった?

 昨年、韓国では、政府主導で韓国版ブラックフライデーを実施、参加店は2割ほど売上げが増えました。今回、経団連と政府が打ち出した日本版ブラックフライデーはこれを意識したものと思われます。

 政府と経団連は、今年の秋から冬にかけて、全国の百貨店や商店街に大規模なセールを呼びかける方針です。具体的な時期としては、秋の連休(シルバーウィーク)や年末、あるいはその両方などが検討されています。また2月の春節に実施し、中国人観光客を呼び込むことも考えているようです。

無理なセールを危惧する声も

 ただ消費が盛り上がっていない中で、政府主導で無理にセールを行うことの弊害を危惧する声もあります。韓国では大々的に政府が宣伝したものの、小売店の中には、高額な家電やブランド品をセールの対象から外してしまったところも多く、あまり盛り上がらなかったともいわれています。また割引率を大きく見せるため、一旦値上げしてから、値下げするなど、消費者を惑わす表示も散見されました。

 このところ、日本の家計における実質消費支出は、ほぼ毎月前年割れしている状況で、消費者の懐はかなり厳しいというのが現実です。仮にセールが実施された場合でも、駆け込み需要となってしまい、その後の反動が大きい可能性もあるでしょう。いずれにせよ、準備不足のまま拙速にセールを実施することは避けた方がよさそうです。

(The Capital Tribune Japan)