キャスターやアナウンサーに必須のアクセント辞典

 テレビ番組の改編の季節を迎え、テレビ各局は新たな天気キャスターに「現役大学生」を抜擢することを発表している。フジテレビの「めざましテレビ」には、現役早大生の阿部華也子さん(19)。日本テレビの「NEWS ZERO」には2015年度のミス立教に選ばれた立教大経済学部の良原安美さん(20)と青山学院大文学部の井上清華さん(20)が、曜日ごとに担当することが発表されている。

 テレビ局はなぜ、現役の大学生を起用したがるのか?その意図や背景について、元地方テレビ局アナウンサーで、天気キャスターも務めた山田恵介さんに寄稿してもらった。

 「お天気キャスター」にいつから現役大学生が起用されるようになったのかはわからないが、10年前からすでに珍しいことではなかった。例えば2005年ごろフジテレビの「めざましテレビ」でお天気キャスターを務め「愛ちゃん」の愛称で親しまれた皆藤愛子さんは、当時現役早大生。その後、エンタメなどのコーナーを任され、「めざましどようび」のMCも務めた。

現役大学生の「変わらぬ初々しさ」

 なぜ、テレビ局は現役大学生を起用するのだろうか?現役アナウンサーや記者、ディレクター数人に話を聞いたところ、異口同音に同じ答えが返ってきた。それは、天気キャスターに「変わらぬ初々しさ」を求めるからだという。

 「お天気キャスター」は、気象を自ら分析・予測する気象予報士とは違い、用意された原稿をきちんと読んで伝えることが役割となる。「きちんと伝える」だけなら局のアナウンサーで十分だが、実はそこはあまり求められていない。求められる役割はむしろ、視聴者をつかんで離さない「たどたどしさ、キャピキャピ感」にあるのだという。

 テレビ番組の中で、お天気コーナーの時間はだいたい決まっている。テレビを「ながら見」するが「お天気コーナー」だけはじっくり見る、という人は多いだろう。だから視聴者はお天気コーナーを見る習慣ができてしまい、お天気キャスターの顔と名前を憶えてしまう。そのため、女子大生や女性タレントのような、思わず笑顔になってしまうような、親しみやすい人を起用する場合が多い。