ギャンブルと投資はまったく別ものだといわれています。しかし、投資はギャンブルと同じだといった価値観は広く日本人の中で共有されていますし、高額の住宅ローンを組むことをギャンブルに例える人もいます。一方、ギャンブルで資産を作ろうという人も中にはいるようです。果たして投資とギャンブルに違いはあるのでしょうか。

投資とギャンブルどう違う?(写真:アフロ)

 投資とギャンブルの違いは、投じたお金の配分方法にあるといわれています。ギャンブルは通常、胴元と呼ばれる主宰者が存在し、賭け金のうち一定割合を利益として徴収してしまいます。例えば競馬は、賭け方によって異なりますが、賭け金のおおよそ25%を主宰者が徴収し、残りの75%を購入者に配分します。全体として見た場合、馬券を買う人は必ず損をするようになっています。ギャンブルをするのは無意味だと主張する人は、全体として参加者が損をしているという部分を根拠にしていることが多いようです。

 一方、株式投資は、投資をした人が必ず損をする仕組みにはなっていません。投資した企業が成長して時価総額が増えれば、投資した人全員が得をすることになります。一方、株価が下がってしまえば、全員が損をするというパターンもあり得るわけです。ただ、基本的には経済成長がストップすることはありませんから、すべての銘柄の動きを総合した場合には、株式投資はそれなりの確率でプラスの結果が得られます。

投資とギャンブルの中間に位置するのがFX

 投資とギャンブルの中間に位置するのが為替取引です。為替取引は、例えばドルを買って円を売るという取引ですから、誰かが利益を得れば、反対の売買をした誰かがその分だけ損をしています。参加者全員の損得を足し合わせるとゼロになりますから、全員が儲かることが絶対にないという意味ではギャンブルに近いでしょう。こうした状況のことを経済学の世界ではゼロサムゲームと呼びます。ただ、為替取引の手数料は極めて安く、ギャンブルのように何割かを胴元が抜いていくというわけではありませんから、その点ではギャンブルとは異なるのかもしれません。

 為替は代表的なゼロサムゲームですが、株式でもデイトレードのような超短期取引になると、限りなくゼロサムゲームに近づいていきます。投資はギャンブルと同じなのでケシカランと言っている人は、こうしたゼロサムゲーム的な行為を問題視しているものと思われます。

(The Capital Tribune Japan)