どことなく満足のいかない表情を見せた浅田真央(写真:中西祐介/アフロスポーツ)

フィギュアスケートの世界選手権の女子シングルSPが現地時間31日(日本時間1日)に行われ、2シーズンぶりに出場した浅田真央(25歳、中京大)は、冒頭のトリプルアクセルの着氷で手をつく失敗で、65.87点で9位と出遅れ、前大会で銀メダルを獲得している“エース”宮原知子(18歳、関大)も、珍しく回転不足の判定を受けて、70.72点で6位。本郷理華(19歳、邦和スポーツランド)も、69.89点で7位のスタートとなった。なお首位は、76.43点をマークした地元アメリカのグレーシー・ゴールド(20)。6位以上が70点をマークするという高レベルのSPで、なぜ日本勢は躓いたのか。

 注目の真央は、最大の武器である冒頭のトリプルアクセルで、着氷でバランスを崩し転倒はしなかったが、回りながら両手をついた。場内は悲鳴に包まれた。曲調が変わってからは、ステップと内から滲み出るような豊かな表情力で会場を引き込んだ。演技終了の瞬間に少しだけ首をかしげたが、その後に明るい表情を取り戻したのが、印象的だった。

「最初のアクセルが決まらなかったのは悔しい。他の部分では、できることはできた。(世界選手権出場は)2年ぶりだったが、そういう感じがしなくて、ひとつ、ひとつ(の大会を)こなして、ようやくここまで来た。練習で積み重ねてきたものが、そのまま出せるように滑りました」

 いつものミス後に見せる悲壮感はなかった。

 元全日本2位で国際大会でメダル経験もある中庭健介氏は、「浅田選手のトリプルアクセルの失敗は、入り口から、飛び出しにかけて勢いがなかったこと。少し消極的に見えました。得点を稼ぎだす冒頭のトリプルアクセルで失敗すると、その後の演技にも影響を及ぼしてしまうのは避けられないパターン。それでも、いつもに比べて表情が明るかった。
 復帰後、数試合をこなして、今、何がどれだけできるのか、という自分の現在地を把握できているのではないでしょうか。それは重要なことですが、本来、トリプルアクセルを飛ぶことに必要な強気を、少し失う結果につながったのかもしれません。報道されているように左膝への不安も影響したのかもしれません」と分析している。