撮影:高橋邦典

 東部にあるフローレス島、東ヌサ・トゥンガラ州にあるワイゲテ村を訪れた。この州の人口はインドネシア全体のわずか2パーセントに過ぎないが、マラリア患者数は国内の20パーセント以上というハイリスク地域である。

 こういった土地で、マラリアに限らず、デング熱やフィラリアなど蚊を媒体とする疾患が減らない理由は様々だが、住民たちのマラリアに対する認識不足は見逃せない問題だ。薬や蚊帳などの物資を援助しても、暑いから蚊帳を張らない、薬の量が多すぎて服用できないなど、正しく使用しなくては意味がない。そのため草の根レベルでの住民たちに対するキャンペーンや教育・啓蒙活動が必要になってくる。

 さらに、マラリア審査技師の人手や、顕微鏡など機材の不足も深刻だ。ワイゲテのあるシッカ県では、顕微鏡技師による診断のエラー率が40~60パーセントともいわれ、これでは患者の半数が誤診の憂き目に遭っていることになる。

(2014年10月撮影)

フォト・ジャーナル<インドネシア ~ 農村の風景>- 高橋邦典 第37回

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