[画像]『ハウス・オブ・カード 野望の階段』より (C) Netflix. All Rights Reserved.

 アメリカ大統領選が11月の本選挙へ向け佳境を迎えている。

 民主党のヒラリー・クリントン前国務長官と共和党のドナルド・トランプ氏が激しい戦いを繰り広げているが、アメリカ国民には、こうした実際の政治家と並んで“期待”を集めている人物がいる。フランシス・アンダーウッド(通称フランク)。米ネット配信ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』の主人公だ。今年4月にある航空会社が行った「次期大統領にふさわしい資質の持ち主は?」というアンケートでは、クリントン氏に次いで2位に入った(トランプ氏は4位)。

 9月29日には、自民党衆院議員の福田峰之氏(52)と若狭勝氏(59)が参加し、同ドラマの試写会トークイベントが開かれた。政治家もハマるドラマとされる、その理由は何なのか。トークイベントでの発言からは、政治家としての野望も透けて見えた。

「ハウス・オブ・カード 野望の階段」特別試写会トークイベント(全文)

政治家の裏側を見抜く力が備わる(若狭氏)

[写真]若狭氏は『ハウス・オブ・カード 野望の階段』について「政治家の裏側を見抜く力が備わる」と語った(撮影:山本宏樹/deltaphoto)

「政治家から見ても面白い」。

 国会議員3期目を務める福田氏は『ハウス・オブ・カード 野望への階段』をこう評価する。

 米インターネット動画配信サービス「Netflix」が2013年から配信を始めたこのドラマは、デヴィッド・フィンチャーが監督、ケヴィン・スペイシーが主演。

 物語は、国務長官ポストを約束されながら、それを反故にされたことをきっかけに、復讐に燃える主人公フランクが、権謀術数を張り巡らし、時には卑劣な手段も使って大統領の座まで上り詰めていく。裏切り、嫉妬、情報戦、恫喝などアメリカ政治のリアルな裏側を描いた。脚本には、実際にヒラリー・クリントン氏らの選挙スタッフとして働いた経歴を持つボー・ウィリモンが参加している。

 主人公が視聴者に直接語りかけるという演出も特徴だ。元検事の衆院議員、若狭氏は、自身の経験を踏まえ、この演出を「斬新」と評した。

「検事を30年やってきて、相手の心理状態は読めたらいいなあと思いながら勉強してきた。ドラマではフランクが内心を視聴者に向かって吐露するという設定になっている。一時停止して、この先、何を吐露しようかと思いながら見ると、政治家の裏側を見抜く力が備わってくる」

 もっとも、「政治家は心の声を100%出すことはない。私の心を読めるようなことになって、実は20%くらい違うことを思っているんじゃないかとなると、表に出られなくなる」と冗談交じりに本音ものぞかせた。