投手の打席で交代を告げられた前田健太(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

 米大リーグで、20日(日本時間21日)に行われたナショナルリーグ優勝決定シリーズ、ドジャース対カブスの第5戦で前田健太投手(28)が先発。初回に1点を失ったものの、二回、三回は、立ち直りを見せたのだが、四回に異例とも言える不可解な交代を告げられた。二塁打と死球で一、二塁とされた後、空振り三振と中飛びで二死をとり、次打者がカブスの先発ジョン・レスターというところでロバーツ監督に交代を告げられたのである。

 まだ76球で投手の打席での交代は奇策というよりマエケンにとって異例の屈辱交代。
 継投が抑えたため失点はつかなかったが、ポストシーズン3試合目の登板で、またしても5回を投げきることができなかった。試合は、アディソン・ラッセルの2ランなどでドジャースはカブスに4-8の完敗、対戦成績を2勝3敗としてワールドシリーズ進出に王手をかけられた。
 
 この試合の結果を受けてロサンゼルス・タイムズ紙は、「前田の投球は(以前より)良かったが、はかなかった」というコラムを掲載した。
 同記事の中で、ペドロ・モウラ記者は、ドジャースタジアムで行われた第5戦は、前田健太にとってドジャースのポストシーズン3度目の登板で、「ここまでの登板では一番の出来だった」とした上で、「しかし、たった11アウトを奪っただけで、思ったよりも早くドジャースは中継ぎの回転式コンベアー状態に入ることを強いられた。これはチームの3番手(マエケン)が、ポストシーズンで、それほど悪いということを露呈していた」と、前田がポストシーズンで結果を出せていないことを強調した。

 同記者は、「これは今回が初めではない。前田はポストシーズンでの前の2登板を合わせて7回を投げ、一人に死球に与え、5死球、6奪三振。9安打され、7失点だった」と、ここ5試合続けて不調が続いている状況を紹介。その理由について、デーブ・ロバーツ監督の「彼は完璧に投げようとしすぎている」とコメントを引用した。

 ただ、ロバーツ監督は、試合前には前田について「昨夜、ダグアウトで見ただけで、前田は戦士であり、決然としている(ことがわかった)。前にも言ったが、彼がマウンドに上がる時、私はいつもいい気分で見ることができている。今回だって同じ。彼は機に臨んでなすべきことを立派にできると思っている」とも語っていたそうである。同記事では、その監督の談話と、この試合での異例とも言える交代劇を「彼(ロバーツ監督)の行動はそれとは矛盾していた」と、重ね合わせた。

「4回にアウトを続けて取り、カブスのピッチャー、レスターを迎えたところで前田を下ろした。3番手の先発(マエケン)を簡単に下ろして中継ぎを出した。(あの場面は)自信がある投手にする行動としては珍しいものだった」と述べた。