劇場は涙を流すにはいい場所

父と息子という組み合わせで『モンスターストライクTHE MOVIEはじまりの場所へ』の鑑賞を勧める寺井広樹さん(撮影:山本宏樹)

 ――「一粒の涙で一週間ストレス解消」ということですが、なぜ能動的に泣こうとする人が増えているのでしょうか。

 「よく人間の三大欲求は言われていますが、4つ目の欲求として“涙欲”とでもいうのでしょうか。私たちの予想以上に、泣きたい欲求が高まっているのだと思います。ストレスを発散したいからなのか、意図的に感動的な機会をつくりたいからなのか、日常にそんなに感動的な場面がないからなのか―。やはり感動を求め、気持ちを動かす場所を求めているのでしょう。涙活イベントでは、『明日笑うためにきょう泣こう』をコンセプトに掲げていますが、『モンスト』の映画は、泣いた後の感覚が、とても清々しくよかったですね」。

 「それに、涙活に参加している方を見ていると、涙をシェアすることも好きです。映画館は涙を流すにはいい場所です。一人の部屋ではもらい泣きはできませんが、劇場ではだれかが泣き始めてそれにつられる、という効果が期待できます。モンストも、一人で鑑賞もいいですが、是非とも涙を共有していただけたらと思います」。

父親と息子 一緒に泣くことで、新しい人間関係を作ることができる作品

 ――人前で泣き顔を見せるような場面は、日常あまりないです。

 「涙は人の根幹の部分なので、それをだれかに見られるというのは、ある意味裸を見せるようなもので、恥ずかしいですよね。例えば、企業の出張涙活で泣ける動画を見てもらうと、普段は怖い上司の泣き顔がかわいいというように、意外な一面から、社員同士の距離が縮まるということがあります。泣くことに対する抵抗は、男性の方が強いのですが、今回の作品は、映画で父と息子が描かれていたということもあり、特にお父さんと息子という組み合わせで観てもらいたいですね。父親と息子という関係は、あまりうまくいっていない方も多いかもしれません。お父さんが苦手という息子さんが『モンスト見に行こう』と、勇気を出して誘えば、父親の泣き顔という新たな一面が見られ、新たな関係を作ることに最適な作品だと思います」。

 ――涙の共有から、関係性が変わるのですね。

 「親子はけんかにならない。友達と観に行った場合は、友情が芽生える。『どこが泣けたか』という会話で盛り上がってもらえたらうれしいです。私は、“週末号泣”といって一週間に一回、土曜日に号泣デーを作っています。涙一粒で一週間ストレスから解放されますから、理想としては一週間に一回泣くことを習慣づけてほしいです。私も涙を流し始めてからは、怒らなくなりました。是非、土日にだれかと『モンスト』を観に行って、日頃のストレスを洗い流してほしい。“モンスト泣き”してほしいです」。


寺井広樹(てらいひろき)
涙活プロデューサー

1980年、神戸市生まれ。 2013年、意識的に涙を流すことで心のデトックスを図る「涙活」を発案。涙活をテーマにしたTV番組の企画協力や、「離婚式」の発案者としても知られ、約400組の式に携わる。 『涙活でストレスを流す方法』(主婦の友社)、『泣く技術』(PHP文庫)など著書多数。


『モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ』
12月10日(土) 新宿ピカデリー他 全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画

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