対立があるから、結束が固まる

「僕は主人公のレンと似ていると思う」。登場人物の成長する姿に共感した川崎宗則選手(撮影:山本宏樹)

 大リーグでファンやチームの同僚からも、最も愛される選手として知られる川崎選手。作品の主人公たちが、ぶつかり合いながら、絆を強め、協力して敵に向かっていくストーリーに、チームメイトとの関係性と共通点を感じました。

 「チームでやっていると、ぶつかることもある。チームで勝ちたいという目標はみんな一緒で、向いている方向も一緒だけど、衝突するのは、そのやり方がそれぞれ違うってことですよ。でも、同じ方向さえしっかり向いていけば、必ずチームとして機能する」。

 「映画の主人公たち4人のチームは、みんな自分たちが持つ色を出しながら、同じ方向に向かっていきましたね。レン君は突っ走った部分があるから逆に、結束が固まったところもある。4人のパズルの大きさや色は違っても、そのパズルがきっちりはまれば、素晴らしい絵になる。そんな気持ちがしました」。

 「力のなさを知って、レン君のように素直に周りに助けてほしいと言える。それが成長するってことですよね」。自身も仲間とぶつかった経験があったからこそ、と笑顔を見せます。

「挑戦してよかった、と思うのは何十年後でいい」

 実は、父親の背中を寂しそうに見る幼いころのレンの姿が、3歳の愛息とも重なって、「息子への愛情がより深まった」という川崎選手。これから将来の夢に向かい合う少年少女たちにエールを送りました。

 「僕は子供のとき、東京でさえも怖くて行きたくない、と言っていました。中高生の時は、プロ野球に入れるという確信はなかった。それがカナダに行き、アメリカに行き、こんな人生ってないわけ」。

 日本でプロ選手になり、大リーグに渡り、「少なくとも2度、チャレンジすることの大変さを知った」からこそ、「挑戦してよかった、と思うのは何十年後でいい。そのときは失敗した、でいいんですよ」。力強く“川崎流”チャレンジ精神を伝えます。

 「まずは、目の前の友達関係や勉強を楽しみながら、手を抜かないように。そして、機会が来たら、エイって飛び出せるフットワークだけを身に着けていてほしい。今はたくさん情報があるけど、知った気にならないで、足を使っていろんな場所へ行き、いろんな人と話をして、成長してほしいと思います」。

 恐れず、挑戦者だけが見ることができる風景を探しに行く――。川崎選手が感じた劇場版『モンスト』のメッセージです。

※川崎選手の「崎」はつくりが立ですが、システム環境により「崎」で表示されています。


川崎宗則(かわさき むねのり)
1981年6月3日生まれ、鹿児島県出身。県立鹿児島工業高校から2000年に福岡ダイエーホークス(のち福岡ソフトバンクホークス)入団、2011年まで同球団で活躍する。その間、2008年北京五輪、 日本が優勝した2006、2009年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場。2012年からは、大リーグに舞台を移す。シアトル・マリナーズ(2012)、トロント・ブルージェイズ (2013 - 2015)、シカゴ・カブス(2016 -)。
主なタイトルや表彰:盗塁王(2004)、 最多安打(同)、ベストナイン(2004、2006)、ゴールデングラブ賞 (2004、2006)、セ・パ交流戦MVP(2008)。背番号は52 (2000 - 2011)、61 (2012)、66 (2013 - )。2016年はシカゴ・カブスでワールドチャンピオンに輝く。


『モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ』
12月10日(土) 新宿ピカデリー他 全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画

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