首相の公約

撮影:高橋邦典

 ナレンドラ・モディ首相は2014年に選任された際、公約としてガンジス川の清掃を掲げ、370億ルピー(およそ570億円)の予算を投じた。しかし、2年以上たった現在、目に見えるような成果は何ひとつ上がっていない。政府に具体的な計画がない上、会合や広告ばかりに無駄な金が使われるばかり。もともと河川の清掃など、地方選挙でもよく公約にあげられる「名ばかりの約束」になるケースが多い。

 「ガンジス川の清掃計画の進展状況を教えてください」

 14歳のアシワヤが政府への公開声明で尋ねた。バラナシのあるウッタル・プラデッシュ州の州都ラクナウに住む女子高生だ。政府からの回答で、清掃がほとんど進んでいないことが分かった彼女は落胆し、首相に直訴した。

 「モディ首相にはみな期待しています。言ったことを守って私たちのガンジスをきれいにしてくれることを願っています」

 汚れた川、汚れた空気、破壊された自然……。とばっちりを食うのはアシワヤのような、次の世代を担う子どもたちだ。

(2016年1月撮影)

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