ファミリーレストラン大手のすかいらーくが24時間営業の見直しを行ったことが話題になっています。日本では長時間労働が社会問題となっており、深夜営業や休日営業を一斉に見直すべきではないかとの声があがっています。欧州では深夜や休日の営業を規制している国もあるのですが、こうした試みは日本では定着するのでしょうか。

すかいらーくは深夜営業を大幅に縮小へ

深夜休日の営業廃止、日本では定着する? やっぱり働かないとダメ?(アフロ)

 「ガスト」や「ジョナサン」を展開するすかいらーくは昨年12月、深夜営業を大幅に縮小すると発表しました。24時間営業もしくは深夜営業を行っている店舗は約1000店ありますが、このうち750店舗について、深夜2時閉店、朝7時開店とします。同じ時期、「ロイヤルホスト」も24時間営業の廃止を決定しています。

 ファミレスの場合には、顧客の減少や人件費の高騰で深夜営業が割に合わなくなったという面が大きく、必ずしも従業員の待遇改善だけが目的ではありませんが、電通の過労自殺問題がクローズアップされている時期だったこともあり、両社の決定は大きな話題となりました。

フランスやドイツの事例は?

 日本のサービスが過剰であるとの指摘は以前から出ており、比較対象としてよく取り上げられるのがフランスやドイツの事例です。ドイツでは閉店法という法律があり、小売店などは原則として夜間や休日の営業ができません。フランスにも同様の規制があり、自営業者を除いて夜間や休日の営業は禁止されてきました。

 実は両国ともここ10年で規制緩和がかなり進み、現在ではこうした制限はかなり緩和されています。特にドイツでは、法律の管轄が連邦政府から州政府に移り、多くの州で深夜・休日営業が可能となりました。ところが、規制が緩和された後も、24時間営業や休日営業はそれほど普及していません。

 ドイツの場合には、法律の起源がキリスト教における安息日となっており、消費者も開店を強く求める状況ではないことがその原因のようです。フランスもオランド政権になってから規制緩和が進み、百貨店など大型店舗において日曜営業を始めるところが出てきました。ただ、規制緩和前も、イスラム教徒の自営業者を中心に深夜・休日営業を行う店が存在しており、状況が大きく変わったというわけではなさそうです。

深夜・休日に休むとさらに経営が苦しくなる?

 両国の場合、日本よりも生産性が1.5倍も高く社会が非常に豊かです。日本には、宗教的な背景はありませんし、何より経済の貧困化が進んでいます。この状態で、一斉に休日や深夜を休業にしてしまうと、さらに経営が苦しくなるところも出てくるでしょう。欧州のように多少不便でも、深夜や休日にはゆっくり休むというワケにはいかないのかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)