[イメージ]国からの交付税に頼らない自治体は増えているのでしょうか(写真:ペイレスイメージズ/アフロ )

 平成28年度総務省が発表した「平成28年度普通交付税の算定結果等」によると、国から地方交付税の交付を受けないで、財政運営を行う地方自治体の不交付団体は前年度の60団体から77団体へと増えました。しかし、内訳は都道府県では東京都1団体のみ。残り76団体はすべて市町村で、全国1718市町村のうち、わずか4.4%にとどまっています。

人口減少時代

本年度増えたのは市町村17団体

[表1]平成28年度普通交付税の不交付団体

 全国47都道府県の不交付団体は、東京都1団体のみという状況は平成21(2009)年度から続いています。(ちなみに同20年度は東京都と愛知県の2団体)。

最も多いのは愛知県の17団体

[表2]市町村別不交付団体の自治体名

 一方、市町村のうち、新たに不交付団体となったのは、茨城県つくば市、栃木県上三川町、埼玉県和光市、千葉県の市原市・君津市、東京都国立市、神奈川県の川崎市・海老名市・中井町、福井県の高浜町・おおい町、静岡県の富士市・御前崎市、愛知県の岡崎市・高浜市・田原市、三重県の四日市市の17団体です。これで最も不交付団体の市町村が多いのは愛知県の17団体となり、次いで東京都の11団体、神奈川県8団体、静岡県6団体などとなりました。

 不交付団体は、消費税法が成立した昭和63年(1988)度には193団体ありました。リーマンショック後の平成22(2010)年度に44団体まで落ち込みましたが、その後、緩やかに増加を続けています。

川崎市以外は人口50万人未満の市町村

地方交付税不交付団体の推移

 では、どんな市町村が不交付団体になっているのでしょうか。地域別では首都圏が多いものの、政令都市で唯一不交付団体となった川崎市を除き、人口規模が大きくない50万人未満の自治体で占めています。そのほとんどが、巨額な固定資産税が入る発電所の立地自治体や法人住民税が入る企業のお膝元、有名観光地などとなっているのが実情です。

 地方交付税不交付団体が増えてきたとはいえ、全国の95.6%の市町村は財源面で国に依存しています。また電源立地地域も減価償却による固定資産税の減収を考えると、安定的な財源を確保しているとは決して言えず、今後の人口減少を鑑み、地方財政改革は喫緊の課題といえそうです。

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