米アマチュア界の大谷といわれている選手が大リーグドラフトの目玉?(写真:アフロスポーツ)

 今年6月のメジャーリーグドラフトの1位候補が“二刀流”で注目を集めている。

 USAトゥデー紙は、「日本の二刀流のスターで、もし米国へ来たら最も高年俸を得られる選手の一人になるであろう大谷翔平のアメリカのアマチュア界バージョンの選手」と表現して、この高校生についての記事を掲載した。
 今オフのメジャー移籍する可能性について全米で注目を集めている日ハムの大谷翔平に重ねて「米アマチュア界の大谷」と高く評価されているのは、ハンター・グリーン選手。ロサンゼルス近郊の高校3年生だ。

 USAトゥデー紙の記事によると、グリーン選手は、投手とショートの二刀流。
 身長は6フィート4インチ(約193cm)、体重205ポンド(93kg)で「速球のスピードは98マイル(約158キロ)、かなり良いスライダーとチェンジアップを投げる。高校生の右投手してはドラフト史上初の一巡目1位で指名されるかもしれない。投手をしていないときはショートを守っており、打者としても素晴らしい技術と、パワーを持っている」という怪物ぶりだ。

 同紙は、「グリーンについては、メジャーリーグの30球団が、現在の米国アマチュア球界で恐らく最も才能に恵まれた選手として見ている。グリーンは、カリフォルニア州コンプトンのアーバン・ユース・アカデミーの選手。7歳のときから、現在メジャーリーグの中でアフリカ系米国人選手が減少傾向にあるという流れを止める潜在能力があるとみなされてきた」と伝えている。

 グリーン選手は、ドミニカやベネズエラ、キューバなど南米系の選手の勢いに圧されて、メジャーで減少傾向にある黒人選手。メジャーの黒人選手は全体の約8%で、昨年の開幕時のロースターのうち、アフリカ系米国人の投手は14人で全体の1.6%、捕手にいたってはたった1人でカナダ出身だったという。

 グリーン選手には、二刀流への期待と共に、少なくなりつつある黒人選手の希望の星としても注目を浴びているのだ。グリーン選手自身は、USAトゥデー紙の取材に「僕は投げるのが好きです。でも、アフリカ系アメリカ人のピッチャーは何人かしかいません。あまり多くのチャンスがないのかもしれません。僕には分かりませんが、この状況が変わればいいなと思っています」と答えている。

 メジャーのアーバン・ユース・アカデミーのダレル・ミラー部長は、アフリカ系米国人の減少傾向について、「正直、理由は全く分からないのですが、私たちの責任かもしれませんね。(アフリカ系米国人の)子どもたちは、打ちたい、アスリートでありたい、運動能力を見せたいと思っています。子どもたちにメジャーリーガーになりたいのなら、もしかするとベストな方法はピッチャーかキャッチャーであるということを、大人たちが見せていかないといけません」というコメントを寄せている。

 グリーン選手が、メジャーで二刀流でプレーできるのかどうかについて、同紙は「メジャーの各球団は、投手としての彼を評価しているようだ」と報じた。メジャー移籍話が過熱している二刀流・大谷翔平の存在が、海を越えて影響を与えているのは間違いない。投打の才能にあふれた日米の二刀流プレーヤーの話題が、注目を集めそうだ。