ネット通販各社の競争が新しい次元に突入しています。一時は積極的なサービスを打ち出すアマゾンが独走状態になるかと思われましたが、あらたなライバルが登場してきました。アマゾンと同様の短時間配送サービスを打ち出した量販店のヨドバシカメラです。あまりにもサービスが便利になりすぎることに対して、一部から懸念の声も出ていますが、事業者のサービス競争はそう簡単には止まらないでしょう。

ヨドバシエクストリームは短時間配送が無料

[資料写真]ヨドバシエクストリームはアマゾン超えた? ネット通販競争は新次元に

 ヨドバシカメラは2016年9月から、ネットで注文した商品を最短2時間半で届ける「ヨドバシエクストリーム」という新しいサービスをスタートさせました(東京23区と一部地区限定)。同社は460万点ほどの商品をネットで取り扱っていますが、このうち43万点を短時間配送の対象としました。ネットで注文すると、即座に出荷が行われ、利用者は配達要員がどこにいるのかといった情報もネットを通じてチェックすることができます。

 このサービスは当然のことながらアマゾンの短時間配送サービス「プライムナウ」を意識したものになります。プライムナウは年会費3900円を支払う有料会員(プライム会員)を対象に、アプリを通じて注文した商品を1時間以内に配送するというサービスです(東京23区と一部地区限定、商品数は約6万5000点)。1回あたり2500円以上の注文が条件で、890円の配送料がかかりますが、2時間以内でよければ無料で配送してくれます。

 ヨドバシエクストリームではすべての商品が2時間半で配達されるというわけではありませんが、無料で短時間配送をしてくれるという点において、アマゾンのサービスを超えたといってよいでしょう。両社がここまでサービスを充実させることができる理由は自社で構築した配送網にあります。

生活必需品などの分野にも進出か

 プライムナウもヨドバシエクストリームも顧客への配送について運送会社を使っていません。都内に設置した小規模な物流センターを起点に、自社の配送要員が直接、顧客に商品を届けます。両社とも顧客との直接的な接点を持つことを強く意識した結果と考えられます。ヨドバシはエクストリームサービスのスタートに合わせて、食品などのラインナップを強化する方針を明らかにしました。今後は短時間配送のインフラを使って生活必需品などの分野にも進出する可能性が高いでしょう。

 両社のサービス内容があまりにも手厚いだけに、どこまで継続することができるのか疑問だとの声も一部からは出ていますが、こうした短時間配送サービスの評判は総じて好評のようです。通販会社が運送会社を介さず、顧客への直接配送を行うようになると、運送会社と通販会社の関係も変わってきます。ネット通販の世界は新しい局面を迎えたといえそうです。

(The Capital Tribune Japan)

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