侍ジャパン最後の28人目候補として急浮上した阪神の大和(中央)写真・黒田史夫

 WBCでV奪回を狙う侍ジャパンの出場メンバーが24日、発表されたが、当初選出予定だった一人が直前で辞退となったため、登録可能な28人中27人の発表に留まった。その一人は、日ハムの中島卓也内野手(26)だったようだが、そのおかげで最後の28人目の選手が注目を集めることになった。小久保監督は、その“ラストサムライ”について「野手です。僕の中では決めているが、関係各位の調整があるので済みしだい発表したい」と明言。所属球団との調整が終わり次第、近日中にも発表すると見られている。

 では、その小久保監督が心に決めた最後の一人は誰なのか。

 発表されたメンバー構成を見ると、外野はアストロズの青木宣親(35)を呼べたことでバックアップも含めて充実している。28人目は、内野守備固め&代走をイメージできる選手となる。

 この日の会見で、小久保監督は、「山田はセカンド一本。サードは松田しか呼んでいないので、菊池にはショート、サードも含めて(カバーしてもらう)緊急事態も出てくる」と語った。

 DH候補がかぶっているため、もし広島の菊池涼介(26)をスタメン出場させていたケースで、ショートの巨人、坂本勇人(28)に何かアクシデントが発生した場合に困るため、内野でも日ハムの中島のようにショートを守れることが28人目の条件となることは間違いない。

 関係者の話を総合すると候補として挙がっているのが、ずっと代表召集されてきたソフトバンクのショート、今宮健太(25)、広島の「1番・ショート」としてリーグ優勝を牽引した田中広輔(27)、千葉ロッテのショート、鈴木大地(27)、そしてショート、セカンドだけでなく外野も守ることができて、その守備力には定評のある阪神の大和(29)の4人だ。

 国際試合の経験からいくと最有力は今宮だが、昨年10月に右肘の手術をしており、その回復状況次第となる。4人の中で守備力が少し落ちるのは田中だが、昨季は28盗塁、102得点をマーク。立派にランプロデュースした機動力に関しては、4人のうちトップ、足はある。

 鈴木は、内野はすべてOKの守備力に加えて、昨季の打率は4人のうちトップの.285。しかし、走力のほうは昨季わずか3盗塁で、それほど秀でてはいない。

 大和はバッティングに関しては期待できないが、守備と走力があり、内外野の守備が高いレベルで可能。前大会で最後までWBC候補になっていたほどベンチ入りの人数が限られた国際試合向きの選手だ。
 
 ただ大和に関しても昨秋のキャンプで脇腹を痛め、現在、スイッチバッターへ挑戦中という事情もあって、今春キャンプは、1軍ではなく高知県・安芸の2軍キャンプに振り分けられている。

 第1回WBCの優勝メンバーである里崎智也氏は、「守備のバックアップなのか、代走をメインに考えているのか、どういう目的でベンチに置いておきたいかが、選考の鍵になるでしょう。本来ならばメジャーでやっているムネリン(川崎宗則)を呼ぶのが、すべての条件を満たしていて理想なんでしょうが」という意見。

 4人のうち誰が選ばれても注目の“ラストサムライ”がどこかで大仕事をやってのけるのかもしれない。