「頭部」のけがが多い

 同課交通安全対策係によると、自転車事故は出合い頭が60%を占め、安全確認が不十分な例が目立ちます。自転車事故でけがする部位は「頭部」が65%を占め、ヘルメットの着用なども検討課題になっています。

[写真]駐輪規制に加えて自転車の重大事故対策が課題に(長野市内)

 現在、自転車保険は同県では任意加入ですが、加入していても飲酒や薬物、携帯電話使用時の事故などについては保険金が支払われないとされています。ブレーキや反射材などの安全装置を含め、自分の自転車の意識的な管理が必要になります。同県は保険金額は1億円前後が今後論議されると見ています。

 長野県は自転車条例で保険加入の問題に限らず、交通安全教育の実施、ヘルメット着用、防犯対策などをどう反映させるか意見を聴く方針。同時にこうした対策面だけではなく、長野県の自然環境を生かした自転車の利用促進、自転車利用の健康増進、車から自転車への利用転換による環境対策、そのための道路環境の整備など総合的な「自転車環境」の整備も掲げる方向で県民の声を聞いています。

《全国の自転車事故の主な高額賠償事例から》
▽男子高校生の自転車が日中、対向車線で自転車に乗っていた男性会社員(24)と衝突。被害者に言語機能喪失などの重大な障害。平成20年・東京。賠償額9200万円余。

▽ペットボトルを手に坂を高速で下っていた男性の自転車が横断歩道を歩いていた女性(38)と衝突。女性は脳挫傷などで3日後に死亡。平成15年・東京。同6700万円余。
▽昼間、信号を無視して高速で交差点に進入した男性の自転車が、横断歩道を歩いていた女性(55)と衝突。女性は頭蓋内損傷などで11日後に死亡。平成19年・東京。同5400万円余。
▽女子高校生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火の自転車で走っていたところ、前方の看護師女性(57)に衝突。女性は歩行困難となる後遺障害を負った。平成17年・横浜。同5000万円。
▽ほかに大阪、埼玉、名古屋、東京などで、3000万円~4000万円台の賠償額の事故が6件。


■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説