体は女子だが心は男子。性同一性障害によるトランスジェンダーであるレスリング選手が、テキサス州の女子高生の部で優勝したことから、米国内で大論争が起こっている。

 地元紙のダラスニュースによると、テキサス州ダラス郊外の11年生(高2)のマック・ベッグスさんは、女性として産まれたが、自身は、男性であるとするトランスジェンダーだ。

 「ベッグスが週末の州のチャンピオンシップで優勝したことにより、コーチ、保護者、ファンの間で討論が起こった。女性から男性への性転換として、テストステロン療法を受けているベッグスが女子の部で競技をするべきかどうかというものだ。テキサス州の高校運動部のルールでは、出生時の性別で試合出場が決められており、ベッグスは男子生徒として競技に参加することは禁止されている」と伝えている。

 問題視されているのは、この選手が女性から男性へと性転換するために「テストステロン」を注入するというホルモン療法を受けていることだ。男性ホルモンのテストステロンは、体内で作られるもので、筋肉の増大や骨格の発達を促進。これらを競技向上の目的で体の外から注入するのはドーピング違反に抵触するのだ。

 複数の米メディアは、ベッグス自身は性転換した後、男子選手として出場することを望んでいたが、それがかなえられなかったと伝えている。

 米国では、自身が認める性別で高校生が運動部活動ができるように規則を定めている州も少なくない。しかし、テキサス州の高校運動部を管轄するリーグでは、肉体の性別で参加するという規則になっている。このため、ベッグスさんは男子としては大会に出場することはできない。高校生には、オリンピックやプロ競技などのようなドーピング検査も行わないことが一般的であるため、ベッグスさんは規則に則って女子選手として出場し、優勝してしまったというわけだ。

 また、スターテレグラム電子版の記事は、「両親の記憶にある限り、彼は3歳ごろから自分は男子であるとしてきた。テストステロン療法を受け始めたのは1年以上前で、これにより彼の筋肉が増し、同年代の男子生徒とほぼ同じような外見になってきている。ベッグスはリーグに対して男子生徒として出場できるように希望していたが、リーグは女子選手として出場することを求めた」と報じている。