日本代表のハリルホジッチ監督は、クラブで出番に恵まれない欧州組の状況に頭を抱えている(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 W杯ロシア大会出場をかけたアジア最終予選の後半戦が、今月23日からアジア各地でいっせいに再開。日本代表は昨年9月の初戦で黒星を喫した難敵、UAE(アラブ首長国連邦)代表のホームに乗り込む大一番をいきなり迎える。

 日本はサウジアラビア代表と勝ち点10で並び、得失点差で1及ばないB組の2位で前半戦の5試合をターン。このまま2位以内を維持すれば6大会連続の本大会出場となるが、オーストラリア、UAE両代表に勝ち点9で追われている状況を見れば楽観できない。

 再びUAEに苦杯をなめれば4位に転落する恐れもあるだけに、インタビューに応じた日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督も危機感を強める。

「日本はW杯に行ける、という声をよく聞くが、実際には非常に難しいグループで戦っている。サウジアラビアは進化し、オーストラリアとUAE、さらにはイラクも成長している」

 現在は16日に発表する代表メンバーの最終的な絞り込み作業に入っているが、ここにきて指揮官を悩ませている難題がある。

 Jリーグの開幕直後で国内組の状態が万全ではないこの時期は、シーズンが佳境に入った欧州組により比重がかかる。しかし、欧州組でも長く日本代表の屋台骨を支えてきた選手が置かれた苦境が、年が明けても改善されていない点だ。

「本田(圭佑)もそうだし、清武(弘嗣)も長く出ていない。清武は日本に帰ってきたけれども、けがをしてしまった。岡崎(慎司)は少し出ているが、長友(佑都)や香川(真司)もそれほど多く出ていない」

 特に深刻なのが本田だ。ACミランではヴィンチェンツォ・モンテッラ監督の構想から完全に外れ、年が明けてからは1月25日のユベントスとのコッパ・イタリア準々決勝で数分間プレーしただけ。セリエAにいたっては、昨年12月12日のローマ戦が最後の出場となっている。

 年明け後に欧州へ戻っていたハリルホジッチ監督は、各国でプレーしている代表候補選手たちの元へ足を運び、UAE戦へ向けた調整に関して意見を交換している。

「本田だけではなく、試合に出ていない選手全員に対して『出られる可能性が低いのであれば、クラブを変えた方がいいのではないか』というアドバイスはしてきた。たとえば清武はヨーロッパに残るかと思っていたが、Jリーグに復帰した。少なくとも試合に出られる状況にあれば、悪くはないと思う」

 出場機会を求めて古巣セレッソ大阪へ移籍し、11日にも復帰する清武とは対照的に、本田はミランに残留した。イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』は、移籍市場が閉まる1月31日にプレミアリーグのハル・シティからオファーが届いたものの、本田が断ったと報じている。

 ミランとの契約は今シーズンで満了する。フリーとなって希望するクラブへ移籍できる状況を待っていると推測できるが、セリエAの出場が5試合、わずか95分間にとどまっている代償は大きい。

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