ここまで「WBC男」となっている松田も超積極打法で早撃ちが目立つ(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 侍ジャパンが1位通過、3連勝で2次ラウンドへ駒を進めた。消化試合となった中国戦のテーマは、まだWBC未経験者に場を踏ませて、緊張を解くことと、温まってきた打線を冷まさないまま12日のオランダ戦を迎えることだった。中国という相手も相手だったが計14人を使い、ほぼ、それらの目的は果たすゲームができた。
 
 1次ラウンドを投打に渡って総括した小久保監督は、「投手陣に形が見えてきた。そして大きいのがキャッチャーの小林。非常に落ち着いてリードしている。(打撃は)これだけのホームランが出るとは少し想定外。これから厳しい戦いに入って行くので好調な選手はキープしてほしい」と、語った。
 
 強化試合は「投高打低」の状況で終えていた。

それでも、小久保監督は、早々と「4番は不動」と宣言し、その筒香と、5番の中田には「バントのサインはない」と伝えていたという。信じて待ったのである。

 結果、筒香が打率.364、2本塁打、5打点で1次ラウンドのMVP。

「順調にここまで来ることができました。自分の感覚的にはだんだん良くなってきているなという感じです。ただ、これから厳しい戦いが続いて行くと思います。1次ラウンドは終わったので、次の戦いに向けて準備をしたいです」

「4番が打てば負けない」が、世界共通語。
 そして、「4番の前後がさらに重要」も、もうひとつのセオリー。
 5番の中田は、この日も3回二死一塁から、2試合連続となる2ランを打った。
「筒香の後が大事」。小久保監督は、そう言っていた。

 裏返せば、筒香の後ろという部分がチームの不安点でもあったが、中田はその役割を果たしてチームの悩みを見事に解消した。
「絶好調とは言えないけれど打席の中で自分のタイミングでスイングできている」
 3年前の日米野球では中田のバットが止まらなかった。
 
 試合数が違うので、まだランキングと呼ぶには不十分だが、チーム得点「22」、チーム本塁打「6」、チーム盗塁数「5」は、いずれもトップ。チーム打率は.303。一方、チーム防御率も2.67で、こちらは3位。強化試合の5試合では「投高打低」だったバランスが「投高打高」に変わりつつある。

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