デビュー当初、若手俳優の登竜門に位置づけられる出演し、映像でも活躍してきた橋本淳(あつし)が近年、舞台役者として注目され始めている。2016年は故平幹二郎主演の『CRESSIDA クレシダ』をはじめ、妻夫木聡主演の『キネマと恋人』や黒木華主演の『書く女』で存在感のある役どころを演じた。今年度は舞台を主軸に置きつつ、映像作品への出演にも意欲をみせている。2日から始まった連続ドラマ『PTA グランパ!』では若手教員役として登場。飛躍的な成長と今後の活躍が期待される橋本に、俳優になろうと決めた中学時代から、役者としての立ち位置が確立しつつある現在までの足跡を聞いた。

俳優になろうと思った理由「満員電車に乗りたくなかったから」

橋本淳(撮影:THE PAGE編集部)

 将来について考え始めた中学生のとき、橋本の中には「自分がスーツを着て、満員電車に乗っているイメージがつかなかった」という。ちょうど月9最盛期のときで、学校での友達との会話はドラマが中心。お気に入りのドラマがある日はリアルタイムで観ていた。そんなとき「役者さんっていろいろな職業になれて楽しそうだな」と思い、高校生になってから現在所属している芸能事務所のオーディションを受け、合格。芸能界入りの第一歩となった。

 当時から、憧れていた俳優をたずねると、生瀬勝久さんだと教えてくれた。

 「ホント、面白いなと思っていました。コミカルな役をやっていたと思えば、真面目な役もやっています。キラキラの主役を演じる役者さんももちろん好きでしたが、職人に憧れていたというのもあったのでしょうね。まさに職人気質の役者である生瀬さんが大好きで、僕の夢を広げてくれました」

 

デビュー当初、仕事があったのは運がよかっただけ 20代前半で仕事が激減

 デビュー当初は若手ならではの仕事が次々と舞い込んできた。ただ、それは「運がよかっただけ」だと振り返る。20代前半にして仕事は激減してしまったのだ。

 「戦隊やライダーはやっている間は注目されます。終わった直後もまだ“肩書き”があって、仕事を頂ける。それが1年経つと次の子が出てくるので、仕事がそっちへ流れてしまいます。戦隊ヒーローの効力は1年も持たないんだと気付かされました」

 黙っていても仕事は来るもの、演技について勉強をしてこなかったツケがまわってきたのだと実感した。その中で周囲の見る目の厳しさや、この業界の移り変わりの速さ、スピードを目の当たりにしました。若いながらに誰も信じられなくなった時期もありました。

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