消費の低迷からコンビニやスーパーで値下げの動きが活発になっています。一方で、4月から値上げになった商品もあり、消費者は物価が上がっているのか下がっているのか混乱してしまいます。イオンの岡田社長は「デフレ脱却は幻想」だと発言していますが、果たして物価の動きはどうなっているのでしょうか。

写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ

 コンビニ最大手のセブンイレブンは19日から、洗剤や歯磨き粉など61品目の値下げに踏み切りました。値下げ幅は平均すると5%程度で、例えばGUMデンタルリンス(500ml)は税込みで718円から698円に、トイレの消臭元ラベンダーは307円から288円となっています。

 またスーパー大手のイオンも全国の400店舗において4月から日用品などを中心に10%程度の値下げを実施すると発表しています。同社の岡田元也社長は「脱デフレは大いなるイリュージョン(幻想)」と発言し、デフレ脱却は実現できていないと痛烈に批判しました。

 しかしすべての商品が値下げされているわけではありません。ガソリン価格は高騰が続いていますし、ビールも値上げになっているほか、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどを製造するメーカーは5月から10%の値上げに踏み切ります。

 原材料価格の高騰など何らかの理由のある業界では値上げを実施しているものの、消費者の購買意欲は低く、販売の現場では値下げ圧力が強いといった状況です。

 総務省が発表した2月の消費者物価指数(総合)は前年同月比0.3%のプラスとなり、5カ月連続で前年を上回りました。代表的な指標とされる「生鮮食品を除く総合(コア指数)」もプラス0.2%でしたが、コア指数については昨年3月から12月までずっとマイナスが続いており、プラス転換したのは今年に入ってからです。

 少なくともここ1年は物価低迷が続いていたというのが自然な判断であり、その原因はやはり消費者のマインドが盛り上がっていないことでしょう。

 小売店は消費者にもっとも近いビジネスですから、わたしたちの懐具合をよく理解しているはずです。コンビニやスーパーで相次いで値下げの動きが出ているということを考えると、消費の低迷は当分続きそうです。

(The Capital Tribune Japan)

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