外部の専門コーチによる指導を受けている杉並区内の中学校の部活の様子(杉並区提供)

 教員の多忙化の原因として部活指導が問題となっている。政府の教育再生実行会議が6月にまとめた第10次提言では、「持続可能な運営体制の整備が可能となるよう、改革を進める」と明記された。ただ、具体的にはどう変えるのか。取材を進めると、部活の主体を学校から地域へと移すプランが検討されていることがわかってきた。学校で教員が教える部活はなくなるのだろうか。

 

【連載】部活動の今

小委員会で発言する遠藤議員

 「ここまで議論してきたことの取りまとめに入りたい。それを基に秋の臨時国会で深めていきたい」。自民党の地域スポーツのあり方を検討する小委員会で委員長を務める遠藤利明衆院議員は5月30日に行われた10回目の会合でこう述べた。小委員会では、昨年12月から、学校の部活動を、地域のスポーツクラブに移行することなどを狙いとして議論を重ねてきた。議員立法で「地域スポーツ活性化法案(仮称)」として国会提出を目指している。

 構想としては、学校内などに、地域住民を会員としたスポーツクラブを設置。放課後は中学生が部活を行い、部活以外の時間は住民がスポーツクラブとして使う、といったスタイルを想定している。指導を行う人材は、一定の指導力を担保するため、国が「スポーツ専門指導員(仮称)」という国家資格を創設し、認定を受けることとする。

 国家資格制度について、遠藤議員は取材に対し、「部活と地域のスポーツクラブの一体化を考えたときには、学校の先生が教えているのとスポーツクラブでは、指導のレベルに差が出てくる。国家資格できっちり同じレベルの人で教えていく形にする必要があるのかなと思っている」と説明。
 
 部活動を学校から切り離すことで、指導経験のない顧問が教えるといったこともなくなり、教員の負担軽減にもつながるという。現在、教員が放課後などに部活指導を行っても見合った対価が支払われていないが、教員が国家資格を取った場合は、放課後に有償でスポーツクラブの指導者をやってもらうイメージを持っている。このことで、部活指導に見合った対価を教員に支払えるという。

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