ファンはV2を果たした室屋に大声援を送った(Armin Walcher / Red Bull Content Pool)

 最高時速が370キロとなる3次元のモータースポーツ「空のF1」と称されるレッドブル・エアレースの千葉大会の決勝が4日、千葉市の幕張海浜公園の全長約4キロの特別コースで行われ、日本人パイロットとして、ただ一人シリーズにフル参戦している室屋義秀(44、Falken)が連覇を果たした。

 レッドブル・エアレースは、10か国、14人のパイロットで争われるタイムレース。
 前日の予選のタイムに沿って組み合わせが決まり、1対1の勝ち抜き方式で1回戦、準決勝と行われ、最後は「ファイナル4」と呼ばれる4人のパイロットが優勝をタイムで競う。

 一回戦にあたる「ラウンド・オブ・14」では、予選4位の室屋は、11位のペトル・コプシュタイン(39、チェコ)と対戦した。先にフライトしたコプシュタインは55秒597の好タイムを叩き出して、ホームの室屋にプレッシャーをかける。室屋も最初のバーティカルターンを終え、8番ゲートを通過した時点では、0.15秒遅れを取っていた。だが、ここから2回目のマクハリターンで挽回。それでもゴールした時点では、0コンマ00までしか表示されない電光掲示板には「0.00」と表示された。つまり同タイムである。しかし、正式タイムは、室屋は55秒590。わずか千分の1秒。ほんの70センチほどの差で勝った。

「ハンガー(発着基地)に戻るまでわからなかった。0.007秒? ファンの声援があったから通過できたと思う」。実際は、1対1で敗れても7人中、最高タイムのパイロットは、8人目として敗者復活できるため、ここで敗退することはなかったが(実際、コプシュタインは勝ち残った)、ヒヤヒヤものの「ラウンド・オブ・8」進出となった。

 続く“準決勝”では5位のタイムだった室屋は、4位のタイムで勝ち抜いたマット・ホール(45、豪州)との対戦となり、先にフライトした室屋は攻めた。難問の第7ゲートで、強風に邪魔をされて機体を水平にする作業に遅れ、インコレクティブレベル(ゲートを水平に通過しない)のペナルティを犯した。2秒のペナルティを課せられ56秒964とタイムを落としてフィニッシュした。
 だが、歴戦のホールも、第11ゲートで同じくインコレクティブレベルのペナルティを犯したため、こちらも2秒プラスで57秒295のタイムとなり、室屋は幸運な形で「ファイナル4」への進出を決めた。

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