#01 池島 1

九州最後の炭鉱の島「池島」を、東側から眺めたところ。長崎県にある西彼杵半島の西沖合約7kmに浮かぶ周囲約4kmの小さな島。東側には、選炭工場や発電所跡、貯炭場など主要施設が今でも残っている(撮影:黒沢永紀)

第2立坑櫓の下部に眠る3段ケージ。通常のケージの3倍の容量で、人や物を海面下650mまで運んだ(撮影:黒沢永紀)

坑内の水を利用して、おもに一般炭を選別するのに使われた廃水シックナーの1号機と2号機。直径約30mと大きな施設だ(撮影:黒沢永紀)

 栄枯盛衰のドラマティックさ、ファンタジックにさえ映る時のとまった景観……遺構や廃墟には惹きつけられる何かがある。世界遺産に登録された軍艦島などはその最たる例だろう。

 ところが同じ長崎県に、似て非なる、生ける産業遺産ともいえる島がある。池島だ。周囲4kmの小さな離島で、炭鉱設備や炭鉱アパートが残る。1959年から2001年11月29日に閉山するまで約半世紀に渡り高品質の石炭を出炭、日本のエネルギー産業を支えた。最盛期は8000人近い人口だったが、閉山から10年経ったいまも150人ほどが住む。

 近年は観光で訪れる人も増えつつあるという。この島の全貌を撮影した『離島の《異空間》 池島全景』(三才ブックス)が今年4月29日に発売されて以来、静かなブームを呼んでいる。