『フェリシーと夢のトゥシューズ』 (c)2016 MITICO - GAUMONT - M6 FILMS - PCF BALLERINA LE FILM

 19世紀末フランス、バレリーナを夢見るフェリシーと偉大な発明家を志すヴィクターが、フランス、ブルターニュ地方のある孤児院を抜け出し、パリへ飛び立つ。アニメーション映画『フェリシーと夢のトゥシューズ』は、けっしていわゆる“いい子”ではないフェリシーがさまざま出会いと温かい後押しと、自らの“気づき”によって才能を輝かせて、夢を手に入れるという成長物語だ。

 

【連載】<映画評2017>

ダンスシーンはパリ・オペラ座ベレエ団の芸術監督が振り付け

 『最強のふたり』製作陣と『カンフーパンダ』『マダガスカル』などのアニメーターが手掛けた同作は、気軽に親子で楽しめる分かりやすいストーリー展開だが、子ども向きと侮ってはいけない。美術や音楽、演出などは、実写以上に凝りに凝っている。とくに素晴らしいのが、何度となく登場するダンスシーンだ。パリ・オペラ座バレエ団の芸術監督、オレリー・デュポンが振り付けを担当したという。主要キャラクターのみならず、全員の全シーンを実際に踊ってみてつくりあげたのだ。

 とくにパリのブルゴーニュの酒場で繰り広げられるフェリシーのダンスは観る人すべてを幸せにしてくれる。バレエの練習シーンや素早いステップ、指先のしなやかな動き、そしてスケールの大きなジャンプシーンなど、アニメーションによって美しく表現できた部分もかなりある。いかにも現代風なダンス・バトルシーンは動きだけでなく、表情も見逃ない。

『フェリシーと夢のトゥシューズ』 (c)2016 MITICO - GAUMONT - M6 FILMS - PCF BALLERINA LE FILM

 全体的に緩急織り交ぜた場面転換は飽きさせないつくりだ。華麗なダンスやスリルあふれる逃走シーン、才能と努力と感謝、淡い恋など、夢がたくさん詰まった作品に仕上がっている。

『フェリシーと夢のトゥシューズ』 (c)2016 MITICO - GAUMONT - M6 FILMS - PCF BALLERINA LE FILM

『フェリシーと夢のトウシューズ』、2017 年8月12 日(土)、新宿ピカデリーほかにて全国公開、配給:キノフィルムズ (c)2016 MITICO - GAUMONT - M6 FILMS - PCF BALLERINA LE FILM

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