今オフの戦力外リストに入っていた岩田が故障者続出の阪神を救うか(写真・黒田史夫)

阪神は投打が噛み合い11日の横浜DeNA戦を8-1で勝利、“2位争い”のゲーム差を「3」に広げた。阪神の先発全員安打、筒香の落球、鳥谷の幻アーチなど、話題満載のゲームだったが、阪神を勝利へ導いたのは、先発、岩田稔の7回3安打1失点の99球だった。

 立ち上がりにピンチはあった。一死から田中の三塁線への打球を鳥谷が弾き、筒香にはフルカウントからストライクに取ってもらってもおかしくないカーブをボールと判定されて四球。一死一、二塁にされたが、岩田は、「先制点は絶対に与えたくなかった。全力でゼロを(スコアボードに)付けに行った」とギアを入れた。
 ロペスには、この日最速となる146キロのストレートでライトフライ、宮崎はチェンジアップでピッチャーゴロ。足元の難しい打球をさばいた。ホームベースを端から端まで使う投球術である。

 4回二死までノーヒット。5回に倉本にタイムリー二塁打を許して1点を失うが、大量リードに支えられ、7回一死一塁のピンチも、代打・G.後藤が三遊間へ引っ掛けた打球を逆シングルでさばいた大和が、ジャンピングスローで二塁併殺に仕上げる超ファインプレー。「すごいゲッツー。最高です。とても助かります」
 バックに助けられ岩田は今季2勝目を手にした。

 試合前に、メッセンジャーの「右足腓骨の骨折」が発表された。前日の巨人戦で打球が右足のくるぶし付近を直撃したものだが、最悪、今季絶望の重症である。チームトップの11勝をマークしているエースの離脱。岩田は、「1人でまかなえるかはわかりませんが、ランディが帰ってくるまで、みんなで団結していきたい」と一致団結を誓い、メッセ離脱のショックを払拭した。

 99球中ストレートは36球。果敢にインサイドを攻めた。その象徴は、6回、先頭の筒香の打席。岩田は146キロのインハイのストレートで空振りの三振に斬って取った。気迫が溢れていた。

 金本監督も、「メッセの穴を埋めてやるという気持ちがあったんじゃないか。先発陣はこういうときこそ、俺が絶対に穴を埋めるという強いハート持って欲しい。チャンスだし、今日の岩田には感じた」と、岩田のそのハートを讃えた。

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