ベストメンバーではなかったが、銅メダルを獲得した日本チーム(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

ロンドン世界陸上の男子4×100mリレーの決勝が12日(日本時間13日)、現地のロンドン競技場で行われ、多田修平(21、関学大)、飯塚翔太(26、ミズノ)、桐生祥秀(21、東洋大)、藤光謙司(31、ゼンリン)で挑んだ日本チームは、38秒04のタイムで世界陸上初となる銅メダルを獲得した。リオ五輪の銀メダルに続くメダル獲得の快挙となった。これが“ラストラン”となったウサイン・ボルト(30)は、レース途中に左足を痛めゴールすることができず、日本が3位に浮上した。優勝は37秒47のイギリス、2位は37秒52でアメリカ。

 日本は、ベストの最速メンバーを組めなかった。100mで準決勝、200mで決勝に進出したサニブラウン・ハキーム(18、東京陸協)が足に痛みを訴え予選から欠場。予選でアンカーを務めたケンブリッジ飛鳥(24、ナイキ)もコンディション不良のため、決勝ではアンカーはベテランの藤光に代わった。
 
 第1走者はスタートが得意の多田。“大外”の9レーンでロケットスタートを決め、第2走者の飯塚へつないだ。続く第3走者は、100m代表を逃した桐生。必死で踏ん張り、急遽アンカーに抜擢された藤光へ。この時点で、3位はジャマイカだったが、このレースが引退となるボルトが、バトンを受け取って、すぐに左足を痛め“ケンケン状態”となり脱落。藤光がボルトを抜き去りイギリス、アメリカに続く3位に入った。

レース中に足を痛めたウサイン・ボルト(写真:ロイター/アフロ)

レース後、4人は、日の丸をまとってインタビュースペースに現れた。

 第1走の多田は、「僕自身もスタートが決まって、予選よりもいい走りができてよかった。プレッシャーがあったが、声援をもらい、いい感じで走れた」と笑顔。第2走の飯塚も、「うれしい。内容は色々とあるが日本の走る力を世界にアピールできた」と、コメントを続けた。
 
 100mに出場できなかった桐生も、「メダルをとれて良かった。個人として100は出れなかったが、リレーでメダル持ち帰ることができてうれしい。今後は、2年連続のメダリストとなり注目されるだろうが、ハキーム、ケンブリッジさんと6人で、これぞ日本の陸上で、盛り上げていきたい」と喜びを噛み締めた。

 代役アンカーの役目を果たした藤光は、ケンブリッジ、サニブラウンの思いを感じて走ったという。
「去年で終わることも一瞬考えたが、支えてくれた人々のおかげ。感謝したい」
 昨年、引退も考えたという31歳のベテラン藤光が、日本の快挙を演出した。
 

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