具志堅超えを果たすのは9月の米国デビューする井上尚弥しかいない!?(写真・山口裕朗)

9月9日に米国ロスでの「スーパーフライ」と銘打たれたビッグイベントで6度目の防衛戦を行うWBO世界Sフライ級王者の井上尚弥(24、大橋)が17日、横浜の大橋ジムで練習を公開した。挑戦者は17勝9KO1敗2分の無名なアントニオ・ニエベス(30、米国)だが、同日のリングでは、WBC世界Sフライ級王者、シーサケット・ソールンビサイ(タイ)とローマン・ゴンザレス(ニカラグア)のダイレクトリマッチ、その勝者への挑戦者決定戦も組まれて、井上にとって世界に名を売る重要なデビュー戦となる。

 技術的には、「いつも以上のジャブ。いろんな角度から攻めるイメージ」に取り組んでいる。「ニエベスはアマキャリアも豊富で基礎がある。ワンツー主体なのでポジション、位置が重要になる」と、映像を見て大まかなプランを抱いているが、「試合への不安は一切ない」という。

 不安材料は、米国という初体験の環境の中で減量がうまくいくかどうか。
 現在は、残り7キロ。陣営は9月3日に渡米するが「その段階で残り1キロにしておきたい」という計画だ。いつもは、この時点で「3キロから多くて4キロ」は残っているが、西海岸の気候は湿度が低くカラっと乾いていて朝晩の温暖差も高いため「動いても汗がでにくいと聞いている」と、調整法を変えて万全を期す。
 計量後に、いつも空っぽの胃袋を満たして体力を回復する、父で専属トレーナーの真吾さん特製のサムゲタンならぬ「シンゴタン」というオジヤも現地で材料を調達して圧力釜で調理するという。
「材料のスッポンとかも用意してもらえるという話なんですけどね」と真吾さん。
 
 2日前にWBCバンタム級王者の山中慎介(帝拳)が具志堅用高氏が持つ13度の連続防衛記録に37年ぶりに挑んだが、4回TKOで敗れた。早すぎたタオル投入の是非が議論となっているが、井上尚弥は「陣営が判断するもので回りがどうこうと言う問題じゃない」と前置きをしながら、「僕は妥当だと思った。残り30秒あったし、あのままダメージが溜まる可能性もあった」という意見。山中が、足かけ6年弱をかけた大偉業に失敗したことで、大橋会長が、「次に具志堅さんの記録を狙えるのは尚弥しかいない」と言うように、今後、もう一度、具志堅氏の偉大な記録に並ぶ可能性があるとすれば「井上尚弥しかいない」という声が大きい。

「具志堅さんの記録を狙うのは井上だなんて書かないでくださいよ」