Max Luxのアリシア(左)とラーナ(右)<撮影:志和浩司>

 アリシアとラーナというロシア人女性のユニット・Max Lux(マックスラックス)をご存じだろうか。中森明菜「少女A」、チェッカーズ「涙のリクエスト」、郷ひろみ「2億4千万の瞳」など数多くのヒット曲を作詞してきた売野雅勇氏がプロデュース。往年のヒットナンバーとオリジナル曲を含めたライブを、確かな歌唱力とパフォーマンスで”ホンモノを感じ取れる大人たち”に送り届けている。

日本大好きなロシア出身の2人組

Max Luxのアリシア(左)とラーナ(右)<撮影:志和浩司>

 ラーナが2009年、アリシアが2010年に来日。ともにロシアに住んでいたころから日本が大好きだったという。

 「成田空港からハイウェイに乗ったら、パラダイスにいる感じだったわ。ハルキ・ムラカミ、ケイスケ・ホンダの大ファンだったんだけど、日本にきてからはたくさんのアーティストも知ることができました。エグザイルも大好き、歌もダンスもクォリティーが高い」(ラーナ)

 「植木等さんのサラリーマンのシリーズとか、日本の映画が大好き。タケシ・キタノは彼のヴィジュアルがモスクワのクレムリンにも大きく飾られていたぐらいロシアでも有名。日本の芸能人は、女性はかわいいし、男性はかっこいい」(アリシア)

東日本大震災を経験するも帰国せず 「いいときも悪いときもずっと一緒」

 そんな日本通の2人。来日してまもなく東日本大震災を経験する。ラーナはあの日、ちょうどドラマの撮影があって、大急ぎで家を出るか出ないかというタイミングで遭遇した。

 「電車に間に合わなくなりそうで、とにかく走っていたの。だから、揺れてもそのときは事態の大きさがわからなかった。外国人はパニックになって帰国する人も多かったけれど、私たちは最後まで日本にいるって決めたの。いいときも悪いときもずっと日本と一緒、って」

 防災放送で避難を呼びかけ、自らの命とひきかえに多くの命を救った町役場の防災担当の若い女性がいた。彼女をテーマに売野氏が詞を書き、鈴木キサブロー氏が曲を書いた「聖なる人」は、Max Luxが歌う曲の中でもとりわけ日本人に深い感銘を与える。あのとき、高速道路を走っていて怖い思いをしたというアリシアは「『聖なる人』は、お客さまに歌詞を配ってみんなで歌うことがあるんですけど、みんな泣いてる」と曲の説明をしながらも、「自然がね……しょうがないですね……」と声をつまらせた。

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