第99回全国高校野球選手権の決勝が23日、甲子園球場で行われ、花咲徳栄が16安打で14得点を奪う猛攻で広陵を14-4で突き放して初優勝を果たした。埼玉県勢としても初の栄冠。清原和博氏がPL学園時代に作った大会最多本塁打を更新して、注目を集めていた広陵のスラッガー、中村奨成は5打数3安打で大会最多安打記録に並んだが、2三振を奪われて期待されていた7号アーチは封じられた。

 初回の攻撃が明暗を分ける。先制は花咲徳栄。トップの太刀岡が広陵の先発左腕の平元からセンター前へ抜けるヒットで出塁すると続く千丸がライト線へ強烈な二塁打。無死二、三塁とすると、西川が詰まりながらもセカンドとセンターの間に打球を落として2点を先制した。

 一方の広陵も一死から吉岡が三遊間を破り、大会最多本塁打6号を放っている注目のスラッガー、中村へつなげた。中村は、花咲徳栄、先発の綱脇の厳しい攻めをファウルで粘りながら高めに浮いてきたボールを逃さない。思い切り引っ張った打球はレフト線へ。一死二、三塁の同点機を演出したが、加川が三振、大橋が投手ゴロに倒れて、得点につなげることができなかった。
 だが、広陵は、続く2回二死二塁から9番・投手の平元が一塁線を破るタイムリー二塁打で1点を返す。

 花咲徳栄打線の勢いが止まらない。3回も2つの四死球で二死二、三塁とすると、須永がフルカウントから低めの難しいボールをうまく捉え、打球はゴロでセンター前へ。2人が還り4-1。

 名前がアナウンスされる度に場内が沸く中村の2打席目は3回一死走者無しの場面。中村は、スローカーブでカウントを整えられ、最後は抜いた変化球でタイミングを外され三振に倒れた。今大会初三振。だが、広陵は中村一人だけのチームではない。3回の守りから交代出場している村上が二死からセンター前ヒットで出塁すると、盗塁を決め、5番の大橋がセンターオーバーのタイムリー二塁打。1点を返した。

 花咲徳栄は、5回に打者一巡の攻撃で6得点を奪うビッグイニングを作った。また1番の太刀岡から4連打で3点を追加して、平元をマウンドから引きずり降ろした。さらに一死二塁で、2番手の山本から高井も右中間へタイムリー二塁打で4点目。続く小川のライトへの飛球を広陵の高田がグラブに当てて落球し、1点を追加、岩瀬の三塁を強襲するタイムリーも続き6点目、10-2と大きくリードを広げた。

 苦しい展開となった広陵だが、その裏、高田、吉岡の連打で1点を返すと無死二塁で、中村の3打席目。花咲徳栄は、ピッチャーを最速150キロをマークした背番号「1」の清水にスイッチ。中村は、三塁の右を襲う強烈な打球。高井が飛びついて止めたが、送球することができず内野安打となった。広陵は、走者を貯めたが後続を断たれた。

 花咲徳栄は攻撃の手を緩めず、6回にも広陵の守りのミスにもつけこみ4点を追加。広陵も、その裏、3本のヒットを集めて1点を返したが、7回裏は、中村が落ちるボールを振らされて2つ目の三振に終わった。

 大量得点をもらった花咲徳栄の2番手、清水は、9回には一死一塁で中村を迎え、レフト線にツーベースを打たれたが、そこから踏ん張り、14-4のスコアで初の栄冠を手にした。