豪州との大勝負を前に本田圭佑が覚悟を口にした(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

今夏にメキシコリーグの名門・パチューカへ移籍した、FW本田圭佑が28日に帰国。オーストラリア代表とのW杯アジア最終予選第9戦(31日、埼玉スタジアム)へ向けて、埼玉県内で合宿中のハリルジャパンに一日遅れで合流した。

 勝てば6大会連続6回目のW杯出場が決まり、引き分け以下ならサウジアラビア代表を含めた三つ巴の大混戦にさらに拍車がかかる大一番へ。数々の修羅場をくぐり抜けてきた31歳のベテランは覚悟を決めたように、ロシア行きの切符を得るためのキーワードとして「強気」を掲げた。

「僕だけじゃなくて、チームが強気でいけるかどうか。大事な試合だからこそ強気が求められる。慎重さというよりは強気。テーマはそこだと思っています」

 まずは自分自身に「強気」を求める。セリエAのACミランを契約満了に伴って退団し、2週間ほどの浪人状態をへてパチューカと契約したのが7月14日。しかし、標高2400メートルに位置する新天地への高地順応に苦しみ、右ふくらはぎに肉離れも負った。

 途中出場でようやくデビューを果たし、ゴールまで決めたのは、オーストラリア戦及びサウジアラビア戦(9月5日、ジッダ)に臨む代表メンバーが発表された前日の日本時間23日だった。
本田を招集メンバーに加えたヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、日本代表にとって重要な存在だと位置づけたうえで、こんな言葉をつけ加えてもいる。

「たくさんの試合でプレーしてきているわけではない。直接見て状態をチェックし、どのような役割を与えるのかを考えたい」

 本田の他にも故障明けの選手がいる関係で、今回の決戦シリーズには3人のGKを含めた27人が招集されている。公式戦となるアジア最終予選でベンチ入りできるのは23人。そのうちフィールドプレーヤーの上限は、規約で20人と定められている。

 つまり、4人のフィールドプレーヤーがスタンド観戦を余儀なくされる。指揮官の判断次第ではベンチ外の一人が自分になるかもしれない、という不安を強気の言動で吹き飛ばす。

「僕が万全の状態ではない、という判断を監督がおそらく皆さんの前でも明かしているなかで、ある程度のところを見せないとピッチには立てないし、当然ながらピッチに立つつもりで準備したい。もちろん、招集されたのがたとえ11人でも、僕は呼ばれると思っていましたけど」

 コンディションはすでに万全だと、要は強調したわけだ。パチューカではシャドーストライカー的な位置でプレーし、6月7日のシリア代表との国際親善試合ではハリルジャパンで初めて中盤でプレーした。

 ただ、シリア戦では故障で不在だったボランチの長谷部誠(フランクフルト)、トップ下の香川真司(ドルトムント)が復帰したいま、ポジションは主戦場としてきた右ウイングになると想定して合流している。

「こっち(日本代表)で出る場合は右だと思うし、周りも『右の本田圭佑』に対して違和感がない。あとは僕の問題ですね。僕がそこ(感覚)を上手く微調整して、最初からピッチに立ったときにできるかどうか」