8月も最終週になりました。既に一部で新学期をスタートした地域もありますが、多くの学校は9月1日から2学期を迎えます。この長い夏休みの過ごし方にも、日本と米国の子育て事情や教育に対する考え方の違いが現れているようです。

ニューヨークブルックリン在住のライター金子毎子さんの報告です。


サマーキャンプの子どもたち。そろいのTシャツで公園やビーチ、博物館・美術館、動物園などに出かけていく。その姿は夏の風物詩と言えるかもしれない。

米国でも今週から学校が始まっているところが多いようです。ここニューヨーク市は少し遅めで、9月第1月曜日のレイバーデーから2、3日後が新学年のはじまり。6月半ばあたりから夏休みですから、約2カ月半ぶりの「Back to School」です。この長丁場を子どもや大人はどのように過ごしているのか……。はやくも秋風が吹き始めたニューヨークから、米国の夏休みについて振り返ります。

宿題なしの長い夏休み

米国の夏休みは、始まる日も終わる日も自治体や学校(公立・私立)によって異なりますが、約3カ月という長さと秋に新学年を迎える部分は共通しています。先生もクラスも当然変わりますので、日本の夏の風物詩(?)「夏休みの宿題」もありません。学校から「はい、じゃあ後はご自由に」とばかりバトンを渡されるところから、長い長い夏の始まりです。

ニューヨーク市のような大都市ともなると私立はもちろん、公立やチャーター・スクール(特別の認可をもらった民間が公費で自主運営する公立学校)でも通える学校が複数あり、各学校の特色やカリキュラムも実に様々です。

そういうわけで、特に小学校低学年のうちは私立・公立間や公立、あるいはチャーター間で、「理想の学校」を求める教育“ノマド”の移動(つまり転校)が、夏休みの間にも発生します。夏休みが終わったら同級生が何人かいなくなっていたなどということも起こるわけで、子どもにとっても大人にとっても、毎年6月に感じる「区切り」感はそれなりに強いものがあるといえそうです。

そして、そこから延々と続く夏休み。もっとも「延々と」の部分は、日本同様おおかた大人側の本音でしょう。しかも米国では、これまた州によって基準は微妙に異なりますが、幼児はもちろん、13歳未満は自宅でも、ひとりにさせたら「児童放置」とみなされる可能性があります。外出ならなおのこと、習い事であれ、公園やプール通いであれ、保護者同伴が基本です。そのため専業主婦(夫)はとくに、ほとんど朝から晩まで我が子と顔をつき合わせながら過ごす日々を、3カ月近く続けることになるのです。