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 政府は29日午前6時2分ごろ、北朝鮮からミサイルが発射された模様だとして「Jアラート」(全国瞬時警報システム)を発動し、北海道、青森、岩手、長野など東北・信越の12道県に避難と警戒を呼び掛けました。ミサイルは北海道上空を通過して太平洋上に落下しましたが、早朝のサイレン音に各地で驚きの声が上がりました。

【図解】ミサイル落下時に取るべき行動は? 政府や自治体がHPに避難方法掲載

今回で3回目の「Jアラート」発令

[写真]サイレンが鳴り響いた早朝の長野市内

 Jアラートのサイレンが鳴り響いた長野市では早朝のため大きな動きはありませんでしたが、朝の散歩をしていた人たちが集まって「どこへ向かって飛ばしたのか」「北朝鮮はいつまでミサイル騒動を続けるつもりなのか」「逃げると言っても、どうしたらいいのだろう」などと話し合っていました。

 かつて米軍の空襲を経験した人は「Jアラートのサイレンを初めて聞いた。戦時中の空襲警報の不気味なサイレンの音を思い出した」と話しました。

 Jアラートは人工衛星と全国市町村の防災無線を通じて警報を出すシステム。Jアラートが発動されると、自治体の防災無線などが自動的に起動し、屋外スピーカーなどから警報が流れるほか、携帯電話に緊急速報メールが配信されます。

 今回の弾道ミサイル発射では2回アラートが流れました。防衛省サイトによると、ミサイルは午前5時58分ごろ発射され、午前6時5分から7分ごろにかけて北海道上空を通過。午前6時12分ごろに、北海道襟裳岬の東約1180キロの太平洋(日本のEEZ外)に落下したと推定されています。このうち、発射から約4分後に「発射された模様」と最初のアラートがあり、日本上空通過後の7~9分後に「ミサイルが通過した模様」と発表されました。

 ミサイル発射を受けたJアラート使用は、2012年12月、2016年2月に続き、今回で3回目になります。

 政府は北朝鮮情勢が緊迫した今年4月、「国民保護ポータルサイト」でミサイルが国内に飛来した場合の避難方法などを提示。警報が出た場合の行動として「近くの頑丈な建物や地下街などに避難」「適当な建物がない場合は物陰に身を隠すか地面に伏せて頭部を守る」などと呼びかけ、屋内では窓から離れるなどの対応を求めています。

 今回の警報を受けて新幹線が一時運転を見合わせるなどの影響が出ました。


■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説