『トランスフォーマー/最後の騎士王』(C)2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved. HASBRO, TRANSFORMERS, and all related characters are trademarks of Hasbro.

 日本の玩具やマンガ、アニメーションがハリウッドによって実写化権利を取得され、映像化される状況はいまに始まったことではないが、先日も、連載20周年を迎えた『ONE PIECE』が「トゥモロースタジオ」によって実写ドラマ化されることが発表されたり、人気テレビアニメ「TIGER & BUNNY」の実写化の続報も流れたりと、依然としてハリウッドからは大きな注目を集めている。

 “コンテンツの質が高い”と言ってしまえばそれまでだが、なぜ次々と実写化の話題が後を絶たないのか。トランスフォーマーの開発に関わるタカラトミーの田島豊氏と、現在公開中の『トランスフォーマー/最後の騎士王』配給の東和ピクチャーズ取締役の平野健吾氏に話を聞いた。

日本のコンテンツの魅力は想像力を掻き立てる奥行きと、キャラクタービジネスの歴史

タカラトミーの田島豊氏(撮影:磯部正和)

 トランスフォーマーは、タカラトミー(当時:株式会社タカラ)が発売した変形ロボット玩具を、米国ハズブロ社が業務提携、名称を「トランスフォーマー」として世界的に展開。2007年には、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮のもと、マイケル・ベイ監督によって実写映画化。世界的に大ヒットを遂げ、今年第5弾が公開される人気シリーズとなるなど、日本発のコンテンツがハリウッドによって実写化され、成功した例として認知されている。

 「トランスフォーマーの場合は、玩具が元であり、業務提携した米ハズブロ社との関係も大きかった。しかも実写映画化までには、20年以上の試行錯誤の歴史があった」(田島氏)というように、やや例外的な部分も多いと言うが、平野氏は、ハリウッドが日本のマンガやアニメに多大なる関心を示す理由をこう語る。

 「ご存知のように、日本の漫画やアニメーションは、世界的にも高い評価を受けています。理由はいろいろあると思いますが、一番大きなことは、キャラクターに対する自由な発想ではないでしょうか。たとえば、欧米と違い多くの日本人は、特定の宗教感に捉われていないと思います。こうした背景から、『BLEACH』の霊の世界の考え方や、『NARUTO -ナルト-』の世界観など、日本の文化ならではの発想が生まれたように感じます。今に始まった話ではありませんが、日本独自の精神性や文化、神秘性がハリウッドの創作意欲を掻き立てていると思います。」

 さらに、独自のキャラクタービジネスという視点からも、日本のコンテンツは大きな魅力だという。田島氏は「変形ロボットを開発した当時は、子どもたちに商品を知ってもらうためにアニメーションを作成し、購買に結びつけるという感じでした」と当時を振り返ったように、玩具を売るための商品開発という考え方は、トライアンドエラーを繰り返し、キャラクターの発想をより深いものにしていくという利点があるという。

 つまり日本のコンテンツは、玩具を売るために長年さまざまな視点で研究が重ねられ、いかに魅力的なキャラクターを作るかが培われてきたというのだ。平野氏も「日本独自のキャラクタービジネスと密接に紐付いているので、ハリウッドサイドも自分たちのお皿に乗せれば、世界的に大きなヒットが望めると想像できることも後押ししていると思います」と語る。