阪神の藤浪晋太郎(23)が5日、マツダスタジアムで行われた広島戦に先発したが、4回を投げて5失点、また白星から見放された。2軍調整から復帰後、これが3試合目の先発となったが、松山に先制2ランを浴びると逆転してもらった3回にも連続四死球から崩れて勝ち越し点を許した。6回に代打上本に同点本塁打が飛び出して藤浪の負けは消えたが、4四死球5安打と制球難を修正できず、5月4日のヤクルト戦以来、約4か月、勝ち星がない状況だ。

 マツダスタジアムに小雨が降り続ける。
 藤浪のスタートも広島の空模様と同じく暗雲だった。いきなり先頭の田中へ四球。続く菊池にバントで送られ、丸はセンターフライに抑えたが、「初球から積極的に狙っていた」という絶好調の4番・松山へ甘いスライダーをうまくすくわれてライトポール際に先制2ラン。

 すぐさま二回に大山、中谷、鳥谷の3連打から坂本のタイムリーなどで同点に追いついてもらい、その裏はストレートを軸にした配球に切り替えて、立ち直ったかのように見えた。3回には広島の守備の乱れに助けられたラッキーな大山のタイムリーで逆転してもらったが、大事な3回を踏ん張れない。

 一死から田中に三塁へのセーフテイーバントを決められて揺さぶられた。走者を背負いリズムが狂ったのか、続く菊池に対してストレートの四球。丸には、スライダーが後ろ足に当たって死球。また制球難の悪い一面が顔を出して一死満塁とされた。
 松山はストレートをおっつけにきた。どん詰まりのショートゴロの間に同点ホームを許し、さらに安部にも「つなぐ。コースに逆らわずに」とストレートを逆方向に狙い打ちされてレフト前への勝ち越しの2点タイムリーとされた。ストレートは157キロをマークしていたが、バッテリーの配球の偏りをつかれる形になった。

 本来ならば、3日の中日戦で先発予定だったが、金本監督は、あえて登板間隔をずらして「意味をわかってほしい」と、首位の広島にぶつけてきた。6.5差で迎えた首位決戦。直接対決を3タテして一気にゲーム差を縮めるには、藤浪が持っている力で抑え込むしかない。

 加えて先のクライマックスシリーズを睨んでも藤浪が復活して自信を取り戻すことはチームにとって大きな意味を持つ。藤浪の潜在能力に期待しての“賭け”とも言える広島戦への先発抜擢だったが、結果は裏目に出てしまった。広島打線は左打者を6人並べてきて、「右打者恐怖症」のある藤浪にとっては逆にラッキーなマッチアップとなったのだが、それを生かすことができなかった。

 ベンチは4-5の1点差に迫った5回裏。4番の松山から始まる打順で左腕の岩崎への交代を告げた。

 

この記事が気に入ったら「いいね!」をお願いします