阪神のレジェンド掛布2軍監督はなぜ退任に追い込まれたのか

阪神の掛布雅之2軍監督(62)が今季限りで退任することが10日、阪神の四藤球団社長によって発表された。2年間の契約満了による退任で、今後に関しては、オーナー付きの相談役、アドバイザーとしての残留を要請した。関西のマスコミに球団社長が発したコメントによると、「全体の底上げができた」「世代交代」というのが理由らしいが、底上げができているなら、「さらにお願いします」だろうし、「世代交代」を持ち出すのならば、そもそも60歳の時点で2軍監督をオファーしたことと大きく矛盾している。次期監督候補含みで福留孝介を2軍監督に据えるというのならまだしも、掛布2軍監督の後任候補の名前も出なかった。

 四藤社長は、苦しい弁明に終始することになったが、それも仕方がない。球団フロントのトップとして口には出せない真相があったからである。
 
 今回の電撃退任劇には、いくつものなぜ? が並ぶ。

 この日、サヨナラ本塁打を放った伊藤隼太、すでに19本塁打をマークしている中谷将大の2人は、4年前に、故・中村勝広GMから、DC就任を要請された掛布氏が、秋季キャンプ中にホテルの部屋に畳を敷きスポンジボールを使った打撃指導を続けた“初代掛布チルドレン”だし、4番に座ったドラフト1位の大山悠輔に関しても、肉体作りと打撃フォーム固めを平行させながら土台作りをサポートした。
 今季は壁にぶつかった2015年のドラフト1位、高山俊を昨春のキャンプでマンツーマン指導して新人王へのステップを踏ませ、育成契約だった原口文仁も、4番で使い続けて金本監督に推薦、昨年は大ブレイクを果たした。若手の育成だけでなく、ベテラン、中堅選手の再生や、モチベーションアップにも情熱を注いだ。西岡剛のリハビリを支え、大和のスイッチ転向も根気強くバックアップした。

 試行錯誤しながらも若手も育っている。ベテランの再生にも手を貸した。ここで掛布2軍監督を斬る明確な理由が見当たらないのだ。阪神ファンの間からは、「何があったのか」「掛布さんが辞める本当の理由を聞かせてほしい」「体調が悪いらしい」「ロッテからの監督オファーがあったのでは?」などという憶測や不満の声が、ネットに多く寄せられているが、その反応も理解できる。

 だが、掛布2軍監督は、すこぶる元気で体調の問題はまったくない。そしてロッテや他球団からの監督や入閣オファーも一切ない。千葉の習志野高出身の掛布2軍監督は、過去に千葉を代表するスーパーヒーロー、長嶋茂雄氏が推薦する形で、ロッテの重光昭夫オーナーから直接、監督就任を打診されたことは紛れもない事実だが、それも1990年台の話。千葉に定着したロッテがいまさら千葉出身者にこだわる理由もなく、仲立ちしたフロントマンもいなくなり、ロッテの次期監督は、ロッテOBでメジャーのレジェンド、フリオ・フランコか、今季限りで引退する井口資仁の2人で調整されている。

 では、退任の真相とは何か。

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