アジア杯では石川佳純(右)が平野美宇(左)に勝ったが、彼女らのライバル関係とは?(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 どの競技、どの時代においても「ライバル」は互いの切磋琢磨に欠かせない存在といわれてきた。近年、躍進著しい日本の卓球も、特に女子の競争が激しく、リオ五輪以前だと福原愛(ANA)と石川佳純(全農)、若い世代では同い年の平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園)と伊藤美誠(スターツSC)の“みうみま”対決などが常に注目を浴びてきた。

 それが今年に入ってからは、石川と平野の競争がし烈を極め、日本のエース争いの様相を呈している。その火点けとなったのが、1月の全日本選手権だ。同大会3連覇中だった石川を、まだ16歳の平野が、改良に改良を重ねた超攻撃型卓球で撃破し初優勝した衝撃は未だ記憶に新しい。

 しかし、その後は4月のワールドツアー・韓国オープン準決勝で石川が平野をストレートで下し、先週インドで開かれたアジアカップ(アーメダバード/9月15〜17日)3位決定戦でも石川がフルゲームの激闘の末に平野を破って表彰台に上がった。これで今年の二人の対戦成績は2勝1敗で石川がリード。日本のエースの意地を見せている。

 その一方で昨夏のリオ五輪後、長らくスランプに陥っていた伊藤がここへ来て復調し、8月のワールドツアー・ブルガリアオープンで準優勝(ダブルスは石川とのペアで優勝)。この時、決勝の相手だった石川と翌週のチェコオープン決勝で再び対戦し、今度は伊藤が石川を破ってリベンジを果たした。

 勝敗がめまぐるしく入れ替わる現在の女子卓球界はまさに戦国時代。この3人以外にも、平野や伊藤と同い年の早田ひな(希望が丘高校)、彼女たちより2つ年上の佐藤瞳(ミキハウス)らがすぐ後を追いかけて来ており、2020年東京五輪を見据えた上位争いは激化する一方だ。ちなみに2017年9月時点の世界ランクは石川が日本人トップの5位、これに6位平野、7位伊藤、12位佐藤、17位早田と続いている。

 果たして彼女たちはどれくらい互いをライバル視しているのだろうか。例えば石川、平野の新旧対決が注目を集めた全日本選手権は、日本一を決める大会とあって、互いに闘志をむき出しにしていた。特にそれまでの守備型から攻撃型の卓球に転じようとしていた平野は優勝宣言までするビッグマウスで石川に向かっていった。しかし、これがワールドツアーなどの国際大会になると少し様子が違ってくる。選手の目線は日本人よりも海外の選手、とりわけ中国人選手に向けられるのだ。
   

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