大谷獲得に必死のジャイアンツは、ボウチー監督が二刀流否定発言を撤回した。(資料写真・黒田文夫)

 サンフランシスコ・ジャイアンツのブルース・ボウチー監督が、手のひらを返して今オフにポスティングによるメジャー移籍が濃厚と見られている日ハム・大谷翔平の「二刀流否定発言」を撤回する事件があった。

 メディアをキョトンとさせるコメントが出たのは、ドジャースに2-4で敗れ、ド軍の5年連続のナ・リーグ西地区優勝が決まった試合後。

 サンフランシスコの地元紙マーキュリー・ニュースによると、ボウチー監督は、この日3ランを放ち、ナ・リーグのルーキーとして史上最多の39本塁打を決めたド軍のコディ・ベリンジャーをまずは称賛。記者らが質問を終えて、監督室を出ようとした時に、突然、「えっ~と、私は、大谷を毎日だって使うことができる」と、小さな笑みを浮かべて、もし大谷をジャイアンツが獲得した場合、DH制度のないナ・リーグで、二刀流で起用する考えであることを明らかにした。
 記者が外野手との二刀流?と質問すると、「そうだ。そうするさ。私を信じていい」と続けたという。

 ジャイアンツは、ボビー・エバンスGMとジェレミー・シェリーGM補佐の球団トップ2が大谷の視察のため来日中。球団の大谷獲得への熱意とは裏腹に、わずか2日前に、ボウチー監督は、サンフランシスコ・クロニクル紙に大谷の二刀流について否定的なコメントを残していた。

「(ジャイアンツでは)上手くはいかないと思う。アメリカン・リーグでDHとしてならば、二刀流もわかる。だが(先発投手は)何球も投げて体を消耗し、そして、また投げるのだ」
 
 DHのないナ・リーグで先発と先発の間で外野手として出場するには無理があると常識的な発言をした。
実際、大谷の二刀流は、日本でもDHがほとんどで、外野は入団1、2年目に少しやったことがあるくらいだ。

 ただ「救援投手ならば上手くいくかも知れない。大学では、そういうことをしている。このチームにもそうしたことのあるいい選手がいる」と、大学時代、抑え投手も務めたことのあるバスター・ポージー捕手のことを挙げ、救援起用であるならば、ナ・リーグでも二刀流は可能だと逃げは打っていたのだが、大谷が日ハムで救援起用されたのは、昨年のソフトバンクと優勝争いしていた重要なゲームでの1試合だけだ。

 ところがわずか2日後に、ボウチー発言は一転した。

 マーキュリー・ニュース紙によると「ボウチー監督は、最初はナ・リーグで先発投手が週に数日外野手として先発することに対して否定的だったが、大谷のビデオを見て『何てこった!』と驚き、気が変わった」というのだ。