米玩具大手のトイザラスがチャプターイレブン(米連邦破産法11条、日本の民事再生法に相当)の適用を申請しました。玩具の世界では一時代を築いたチェーンですが、アマゾンの台頭で顧客を奪われ、破産という最悪の結果となってしまいました。

写真:ロイター/アフロ

 日本法人は破産の適用除外となっており業務を継続できますが、米国の状況は日本の数年先の未来ともいわれます。トイザラスに限らず、小売店をとりまく環境は今後、ますます厳しくなるでしょう。

 トイザラスは、玩具の大型専門店の先駆けとなった企業で、全米で800店舗以上を展開していました。米国だけでなく世界各国に進出しており、日本でも約160店舗が営業を行っています。トイザラスの日本法人(トイザらス)は、かつて日本マクドナルドの創業者である藤田田氏が、米トイザラスと提携するという形でスタートしたことで知られています。その後、株式を上場しましたが、現在は米トイザラスの子会社となっています。

 今回の破産は米本社が対象となっており、日本法人は適用対象外です。日本のトイザらスについては、今後も営業を続けるとのことです。

 しかしながら、米国のトイザラスがネットの台頭によって破産に追い込まれた意味は大きいと考えるべきでしょう。米国ではトイザラスに限らず、小売店が過去にない記録的なペースで閉鎖に追い込まれています。言うまでもなくアマゾンなどネット通販が台頭したことで、小売店への来客が激減していることが原因です。

 米国の状況は数年後にも日本に波及してくるケースが多いことを考えると、日本の小売店も決して安泰ではないでしょう。かつてタワーレコードやHMVなど、巨大レコード店が世界的に普及した時期がありましたが、欧米ではこうしたメガストアは音楽配信の普及で一気に市場が縮小してしまいました。日本のタワーレコードやHMVは生き残りましたが、結局はビジネスの規模を縮小せざるを得ませんでした。日本は動きが遅いだけで、基本的に欧米の後を追っていますから、トイザラスの破綻は数年後の日本の未来予想図である可能性は高いと考えるべきでしょう。

 アマゾンは今月、アスクルに対抗するビジネス向けサービスをスタートさせました。アマゾンの攻勢はさらに本格化しそうな勢いです。店舗を中心とした小売店は、ネット販売への大胆なシフトなど、アマゾン対策を十分にしておく必要がありそうです。
 

(The Capital Tribune Japan)

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