今季限りで2軍監督を退任する掛布氏はスカウト登録されチームをバックアップしていく方向だという。

甲子園のラストゲームを終えた掛布雅之2軍監督(62)が一夜明けた29日、大阪・野田の電鉄本社を訪れ、坂井オーナーに2年間の活動報告及び退任の挨拶を行った。来季について、フロントからオーナー付のポジションのオファーを受けていたが、この日、正式に受諾、その活動の幅を広げるため、スカウト登録して、チーム強化に寄与していく方向性も確認された。

 今季限りでユニホームを脱ぐ掛布氏は、他球団の育成システムの視察や、育成に直結するドラフトの現場の実情、外国人ルートの実態などを知り、今後のチーム強化の役に立てたいという考えを抱いていた。

 この日の坂井オーナーとの会談でも、来季の活動について踏み込んだ意見交換が行われ、オーナー付のポジションで、チーム強化をバックアップしていく活動を行っていく方向性が確認された。

 そこで活動の幅を広げるために出てきたプランのひとつが掛布氏のスカウト登録だ。

 プロアマのルールに抵触せずに、スカウトの現場を歩くためには、スカウト登録しておくのがベスト、アマチュア野球に詳しい坂井オーナーは、これまでも、和田豊SAに命じて、ドラフト候補を視察させ、意見を聞くなど、スカウトの報告以外の多角的な情報を集めて、ドラフト戦略に利用してきた。

 ドラフトで好素材を集め、2軍で鍛え、広島のように生え抜きをチームの主軸に育成していくのが、チームの理想的な強化の姿。だが、そのドラフトでは、当たり外れが多く、どの球団にも成功マニュアルのようなものはない。ドラフトを成功に導くには、担当のスカウトだけではなく、多角的な情報や、プロの意見をデータとして集約してドラフト指名の決断の材料にすることが重要になってくる。

 その意味で、2年間2軍監督を務めた“掛布スカウト”が、ドラフト候補を視察して、独自の意見を述べるならば、球団のドラフト戦略の幅も広がることになり、掛布氏自身の見聞も広がることになる。

 阪神では過去に出身の早大人脈を軸にした幅広いネットワークを持つ岡田彰布監督をスカウト登録して、ドラフト戦略への協力を得た例もある。

 掛布氏がスカウト登録されるならば、オーナー付のフロントとしての活動範囲も広がり、それらの収穫が、今後、阪神のチーム強化にもつながることが期待できそうだ。

 ただ掛布氏の新しい契約は、ドラフト後の11月1日からとなるため、ドラフト1位指名を公言している早実の清宮幸太郎の面談などに参加することはないという。
 

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