巨人に奇跡は起きなかった。1日の阪神戦に4-5で敗れ、同日に横浜DeNAが広島に勝利したため、2007年のCS制度導入以来、11年目にして初めてCS出場を逃した。巨人のBクラスは、2006年以来の屈辱となる。
 試合後、高橋監督は、「前半戦の苦しい戦いがありました。後半戦に入り選手の頑張りでこのCS争いまで来ることができましたが、ここにある今の現実をしっかり受け止めて、前に進んでいきたいと思います」と本拠地最終戦のセレモニーで沈痛な表情で語った。
 
 巨人は、ひとつも負けられない重要な阪神との2連戦で、まず新人の畠世周を先発させたが、わずか4球で危険球を与えて退場。1日は、阪神に相性のいい田口麗斗を立てたが、3回に4安打を集中されて3失点。ベンチは田口に固執せず、5回から畠を投入したが頭部に死球を与えた上本、糸井に連続本塁打を浴びてしまった。

 巨人OBの広岡達朗氏は、「なぜ菅野を先発させなかったのか」と疑問を呈する。

「ひとつでも負ければ終わりのゲーム。最も信頼のおけるエースをなぜ使わなかったのか。菅野は意気に感じて投げるタイプ。監督、コーチが“頼む”と言えば、命をかけてもマウンドに立っただろう。ここまできて、もうローテーションなどは関係ない。中4日どころか、中3日でも勝負どころでは先発させなければならない。2番手に畠を使ったが、前日に動揺のある新人をこういう場面で使ったのも間違っている。結果論ではなく、指導者として勝った経験を持たない監督、コーチが揃っているから、こんなことになる」
 辛辣な指摘だ。
 
 菅野智之は26日のヤクルト戦に先発、6回2安打無失点で17勝目をマークしたが98球で降板していた。中4日で1日の阪神戦に起用するため、との見方もあったが、結局、3日のヤクルトとの最終戦に温存された。1日の阪神戦、3日のヤクルト戦では、共にマイコラスをブルペンにスタンバイさせていたが、広岡氏は、エースを温存したままの敗戦に、今季の巨人の弱さが集約されていると言う。

 CS争いというプレッシャー、若い選手のシーズン終盤のスタミナ切れなどを考慮すると、「ケガなどがないのであれば田口よりもエースの菅野を先に使う」という指揮官の決断があって然るべきだったというのだ。

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