巨人に暗黒時代化の危険信号

 就任2年目を迎える高橋監督が指揮を執った巨人が屈辱のBクラスに転落した。2007年のCS制度導入以来、11年目にして初めてCS出場を逃した。巨人のBクラスは2006年以来となる。
 
 巨人はなぜ負けたのか。

 今日3日のヤクルトとの最終戦に敗れても貯金を作っての終戦(現在、貯金3)で、防御率の3.30はリーグトップ、さらに先発防御率は、3.27と良くなる。ただ、打線の方は、チーム打率・248が5位、チーム得点526、チーム盗塁の55が4位で、機動力を含めて順位に相当の数字。特に併殺数の129は球団ワーストだ。
 1番打者の打率・245、出塁率の・321は、いずれもリーグワースト。今季は、陽岱鋼が58試合、長野久義が38試合、中井大介が21試合、立岡宗一郎が14試合と回してきたが、先頭が出てチャンスを作り、クリーンナップで返すというセオリーでの得点ができなかった。
 つまり投打のバランスが非常に悪かったのである。

 元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏も、「菅野、マイコラス、田口に加え、後半は新人の畠が出てきて先発陣の安定感は、セでもトップクラスでした。今季は、投打の噛み合わせが悪かっただけで、前半にあった13連敗が、もし5勝8敗でも、CS出場ができていたわけですから、手のつけられないほどのBクラスというわけではありません」という見方をしている。
 
 では、来季に向けて、巻き返しの可能性はどうか。

 先発陣は引き続き計算は立つだろうが問題は打線だろう。
 高橋監督は、「ピッチャーはチャンスがある中で結果を残した選手もいるが、野手は残せたか、残せていないか」と、野手の若手が育たなかった点を否定しなかった。

 里崎氏はチーム構成を問題視する。

「来季、優勝争いに参戦する可能性はあるでしょう。繰り返しますが、他球団も含めて先発投手力はトップクラスです。中継ぎ、抑えに不安はありますが、ここは補強できます。問題は野手の平均年齢の高さです。来年は、まだ継続可能だと思うのですが、2、3年後の世代交代をみすえて、新人、育成を本気でやらないと、長期低迷してしまう危険性があります。
 また巨人は、作戦を立てることが難しい編成になっています。2番のマギーは打たせるしかないし、下位打線でも、動ける人材に欠けています。そういう選手を加える可能性が、来季も低いのあれば、もう思い切ったビッグベースボールを追求して打ち勝つしかないでしょうが、理想を言えば、バランスの取れた選手構成になる若手を育成することが急務です。3軍制を敷いていて生え抜きを育成するシステムはあるのですから」

 今季のセの6球団野手の平均年齢を見てみると(各ポジションの最も試合出場数の多い野手で算出)巨人は28.2歳で最年長。1日の阪神戦の先発メンバーで言えば、平均年齢は31歳を超えていた。

 38歳の阿部慎之助、37歳の村田修一、33歳の長野らからポジションを奪う若手が出てこなければ、里崎氏が言うように、来年は、まだごまかせても、2、3年後には、厳しい暗黒時代がやってくる危険性もある。
 ちなみに優勝した広島のレギュラー野手の平均年齢は、25.7歳、最も、その平均年齢が低かったのは、横浜DeNAの24.3歳だった。

 里崎氏は、こうも続ける。