先発としてゲームを作ることのできる“最後の松坂世代”前横浜DeNAの久保は、戦力外の中で争奪戦必至の一人

 プロ野球の第一次戦力外通告の締め切り期限が13日に迫っているが、ここまで各球団は、すでに続々と戦力外通告を行っている。戦力外通告を受けると同時に引退を選択する選手や、他球団での現役続行を希望する選手など様々だが、中には水面下で他球団が調査に乗り出している選手も少なくない。

 他球団が、戦力外となった選手の獲得調査のポイントとするのは、退団の経緯と、故障などを含めた現状、そして再生の可能性だ。

 退団の経緯については、例えば、チーム編成上、ポジションがかぶり余剰戦力となる場合、年俸と年齢などのバランスを考えてチームの経営上の事情から戦力外にするケースや、条件交渉で合意に達することができず、選手が自由契約を選択するケース、また現場との相性が悪く「使わない」と、レッテルを貼られたような場合など、深く内部事情を調べてみると、単なる実力不足だけの理由でない場合がある。

 また入団2、3年でクビになった若手に多いが、素材は文句ないが、技術的な問題や精神面での問題が解決できずに伸び悩んで戦力外となるケース。こういう選手は、指導者を含めた環境が変われば、眠っていた才能が目を覚ましてブレイクするケースもある。
 
 では、ここまで戦力外となった選手で環境が変わり再生の可能性がある選手は誰なのか?

 投手から見ると横浜DeNAの久保康友(37)、ロッテの古谷拓哉投手(36)の2人は、争奪戦必至だ。
“最後の松坂世代”の久保は、ロッテで2005年に新人王、その後、阪神、横浜DeNAで通算97勝を挙げている右腕。今季は若手の台頭で出番が少なくなり、7試合の先発に終わり、4勝2敗、防御率5.35の成績。8月8日のヤクルト戦で6失点(自責2)して2敗目を喫して以来、登板機会はないが、7試合中、5試合でクオリティスタートを守り、ストレートは140キロ後半をキープ。代名詞である超クイック投法は健在で、ヤクルト、中日、オリックス、巨人など、先発の頭数が足りないチームが獲得に乗り出す可能性は高いと見られている。本人も現役続行に強い意志を持っている。

 またロッテの古谷は、昨年8月に打球を受けて左手を骨折、リハビリに時間がかかり、今季の1軍登板はなかった。ファームで13試合、27回を投げ、2勝4敗、防御率5.33の成績だったが、左腕でゲームを作る力があるだけに再生の可能性は大きい。
 
 かつてバッテリーを組んでいた評論家の里崎智也氏も、「古谷は、先発陣が足りないチームでは十分に戦力になる可能性のあるピッチャーだと思います。リードの難しいピッチャーですが、どの球種も平均点はありますから、うまくはまれば、しっかりとゲームを作ることができますからね」と、太鼓判を押す。

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