7回を投げ無失点の好投でチームに初勝利をもたらした田中(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

ア・リーグの地区シリーズ、ヤンキース対インディアンスの第3戦が8日(日本時間9日)、ニューヨークのヤンキースタジアムで行われ、田中将大(28)が先発、7回を投げて3安打7奪三振無失点。負ければ終戦の背水の一戦で圧巻のピッチングを披露した。7回裏に待望の1点が入り、勝ち投手の権利を持ったまま92球で降板。ロバートソンから回跨ぎでチャップマンを投入する完封リレーで対戦成績を1勝2敗にした。

 背水の先発を任された。3戦先勝で決着のつく、地区シリーズでヤンキースは敵地で連敗、もう後がない一戦のマウンドにマー君が立った。

「こういう状況ですし、プレッシャーは感じるけれど、やることは変わらない。自分のボールを信じて投げるだけ。最初から飛ばしていけば、それは本来の姿から離れていくことになる。いつもの自分。いつも通りでいきたい。後がない状況です。流れを雰囲気を変えていければ。自分のやれることをやって結果的にそういう形になれば」

 いつも通り……裏返せば、気負うことなく、制球に重点を置き、丁寧に低めに投げようという意思表示だ。

 その言葉通りに不安の立ち上がりを完璧にスタートした。

 最速151キロのフォーシーム、ツーシームというストレート系のボールを軸に追い込んでスプリットで仕留めるという原点投球で2つのスイングアウトを含めて3人でピシャリ。4番のエンカルナシオンがスタメンから外れるなど、インディアンズのアクシデントも田中への追い風になった。

 二回一死からサンタナにライト前ヒットを許すが、ジャクソンを三塁への併殺打。ボールを低めに集める。インディアンズは左打者を6人並べたが、スプリットをうまく外へ逃げるようにシュート気味に落とす。4回一死からキプニスにライト後方を襲う打球を打たれた。必死に背走したジャッジが、グラブに当てたが捕球できず三塁打となったが、3番のラミレス、4番のブルースを徹底したスプリット攻めで連続三振。先取点を許さずマー君がマウンド上で吠える。

 一方、インディアンスの先発は、カルロス・カラスコ。今季の最多勝となる18勝をあげた30歳のベテラン右腕だ。155キロのツーシームが走り、変化球もキレ、4回までわずか1安打。マー君との緊迫した投手戦となった。