ロッテの井口新監督は日米融合野球でチーム再建を狙う

千葉ロッテの井口資仁新監督(42)の就任会見が14日、千葉幕張のホテルで行われ、最下位からのチーム再建に向けての理想プランを明らかにした。2005年からメジャーを4年経験した井口新監督は、メジャー経験者として球界初の監督になったが、「すべてメジャーがいいわけではない。日本のいいところもある。両方のいいところを自分の色として出していきたい」と言う。

 言わば日米の融合野球だ。

「マリンスタジアムを最大限に生かした攻撃的な野球をしたい。野外スタジアムの長所をフルに生かしたい」

 メジャーでは、ホームスタジアムの特徴に合わせたチームスタイルを作るのが主流だが、井口新監督も、強い浜風が吹き荒れる広いZOZOマリンの長所を利用したいと考えている。

「走れる選手が多い。もっと足を使った野球、機動力を生かした野球をしたい。足に好不調はないから」

 今季は初めて故障なく1シーズンを過ごした萩野や加藤ら足を使える外野手がロッテには揃っている。井口新監督は、スピード、機動力を全面に出したいという。

 井口新監督は、メジャー移籍1年目にホワイトソックスでワールドチャンピオンになっているが、そのときギーエン監督が標榜したのが、いわゆる機動力を絡めた「スモールベースボール」だった。ホワイトソックスでは、それを「スマートベースボール」と呼んだが、井口新監督の理想像のひとつはそこにある。

「選手は開幕までに走りたい、をアピールしてもらいたい。グリーンライトのサインを獲得できるように」

 グリーンライトとは「いつでも走りたいときに走っていい」という権限を選手の与えるサインだ。スクイズやエンドラン以外は、グリーンライトのサインで、どんどんかき回すのが理想なのである。

 メジャーで体験したのは、チーム内競争の激しさ。井口新監督も、ホワイトソックス、パドレス、フィリーズでレギュラー争いに明け暮れた。マイナーも経験したが、そこは日本の2軍とは比べものにならないくらいの格差社会。何がなんでも1軍へというメンタルを刺激するような待遇差がある。

「対敵とよりも、まずはチーム内競争をもっと激しくしたい。選手も自覚して全員が空いているポジションを必ずとるつもりで練習、競争をしてもらいたい」

 井口新監督が、特にレギュラーポジション争いを煽るのは、センターラインだ。二塁の鈴木以外のセンター、ショート、キャッチャーのポジションは、まだ確定されていない。そこでレベルの高い競争が生まれることが、チームを底上げすることになる。
 また固定できていないポジションのひとつには三塁がある。
 この日、井口新監督は、巨人を自由契約になった村田修一について「実績がありまだまだできる。魅力がある」と、獲得へ向けて前向きな発言を行った。村田が加わればチーム内競争はさらに激しくできる。
 
 「日替わりでメンバーが変わりレギュラーが固定できていない。それでは采配もできない」

 スピードを全面に出した攻撃野球を行うには、ある程度、レギュラーメンバーを固めた上で、つながりやリズム、阿吽の呼吸をチーム内に作り出すことが重要になってくる。広島カープの「タナ・キク・マル」の1、2、3番が典型だが、そういうカタチを確立させなければ、ベンチワークの効果も薄く、監督が交代しても何も変わらない。