先発の今永をラミレス監督は2イニングの中継ぎ登板させた

横浜DeNAが3連勝で19年ぶりとなる日本シリーズ進出に王手をかけた。クライマックスシリーズのファイナルステージの第4戦は、広島に3点を先行されたが、4回に筒香のソロ、5回に3点を奪って4-3と逆転すると、ラミレス監督は、先発の今永を7回から2イニングのセットアッパーに起用。今永が打者6人を完全に抑え、9回をストッパー山崎康につなぐ“CSスペシャル”で逃げ切った。今日24日の第5戦は、濱口をスタンバイさせる予定で、一気に4連勝でファイナルステージ突破を決めるつもりだ。

 このシリーズ、横浜DeNAは、つくづく雨を味方につけている。阪神とのファーストステージは、泥沼となった雨中の甲子園決戦を制して流れを変え、阪神をまくったし、台風21号の影響で21、22日と、2日連続で雨天中止となったファイナルステージでは、その影響で、先発の予定が飛んだ今永をセットアッパーに使うという秘策につなげた。

 丸の2ラン、松山、新井の二塁打などで初回に3点を先行されたが、4回に主砲、筒香のソロで2点差として、5回に倉本、桑原の連続二塁打から、ロペスのゴロでセンターへ抜けていく執念のタイムリーで逆転すると、6回無死満塁のピンチに、まず三上を投入。広島の岩本、小窪の代打攻勢を2者連続三振でしのぎ、左の田中を迎えて、小刻みにエスコバーをワンポイント起用。1球で仕留めると、7回からは、なんと今季のチーム勝ち頭である今永をコールしたのである。

 プロ入り2年目にして、初の中継ぎ起用となった今永は、「初めてなので緊張した」というが、キレにキレていた。先頭の菊池をスライダーでスイングアウト、丸も、そのボールに微動だできず見逃しの三振。その裏、ラミレス監督は、今永を、そのまま打席に立たせて、2イニング起用したが、その期待に応えて8回もパーフェクト。「逆転の広島」を封じ込めた。

 試合後、ラミレス監督は、秘密兵器を投入しての継投策を「最初は、ウィーランドから今永につなぐプランだった。今永をリリーフで使いたかったが、ベストのタイミングで使えたね。ブルペンが素晴らしい仕事をしてくれた。どんな監督でもこういう大きな決断がうまくいけばうれしいものさ」と説明した。

 雨天中止と短期決戦を頭に入れてのクレバーな采配。

 評論家の池田親興さんは、「雨で流れた日程を逆にうまく利用した。今永のセットアッパーは面白い」と、このラミレス采配を評価した。

「今永は、先発をしているピッチャーだから、左、右関係なく使えるので、2イニングでもいける。先発とは違って、めいっぱい来ているため、ストレートも速かったし、スライダーも切れていた。これで、今永の2イニング、山崎が1イニングと計算が立つので、ベンチは、6回までにリードすることだけを考えてゲームプランを組み立てることができる。逆に広島は、先手を取ることが必須条件になってしまった。カープは、まだらしさが見えない。勢いは横浜DeNAにある」

 雨が、もう一日続いていれば、ファイナルステージの予備日が2日しかないため、広島の自動王手となるところだったが、横浜DeNAは、その天候不良を逆手にとった。まさに恵みの雨。巨人時代にラミレス監督をよく知る元巨人の鈴木尚広氏が、「ラミレス監督は頭がいい。CS用の采配を考えてくるだろう」と予測していたが、機を見たラミレス采配が、いよいよ“下克上”を成就させようとしている。

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