民進党の前原誠司代表は23日未明、衆院選の大勢判明を受けて党本部で会見した。政権交代可能な二大政党のプラットフォームをつくると訴え、選挙前に希望の党への事実上の合流を決めたものの、民進党は希望の党、立憲民主党、無所属の3つに分裂。自民党大勝の一因にもなった。前原代表は「厳しい結果。真摯に受け止める。希望の党を中心に大きな塊で合流ということはいったん見直さないといけない」と選挙前の方針を改める意向を示した。自身の進退については「いま辞任して投げ出すことが私の責務だと思っていない」と語り、民進党に残る参院議員や地方組織などの今後の道筋を決めた段階で判断するとした。

【写真】民進党の今後は? 前原代表、参院も「一つになること目指す」(9月28日)

政権選択選挙になり得なかった責任の一端は私にある

[写真]テレビ各社の個別インタビューに答える前原代表。背景に当確候補の名前につける花やボードはなく、代表選で前原代表が訴えた「オール・フォー・オール」の文字が見える

 当確が出た候補者の名前に花をつける開票センター恒例のシーンはなかった。今回の選挙で公認候補を出さずに希望の党への事実上の合流を進めた民進党の党本部では、前原代表が22日午後9時過ぎからテレビ各社の個別インタビューに答え、白い演壇の前で、厳しい表情を見せながら、枯らした声で衆院選を振り返った。

 日付が変わった23日午前0時過ぎ、前原代表は共同記者会見を行った。

 民進党には現在も参院議員、自治体議員、地方組織が残っている。選挙結果に対して、前原代表の責任を問う質問が相次いだが、「希望の党にシンパシー感じている人もいれば、立憲民主党にシンパシーを感じている人もいる。参議員、無所属議員、支援団体などの考えを聞きながら、再来年に統一地方選、参院選があるので、どういう形がいいのか。方向性を決める責任は持たせてほしい」と述べ、「投げ出すことは容易い。ずっと居座ろうとは思っていない。新たな方向性を決めた後で出処進退を判断したい」と語った。

 9月28日の両院議員総会で、前原代表は「名を捨てて実を取る。政権交代のためのプラットフォームをわれわれがつくる」と述べ、希望の党への合流を提案した。「すべての方を合流させるということで取り組んで、それができなかったのは私の責任。1対1の構図に持ち込みたいということで起こした行動だが、結果として野党が分裂する形になって、政権選択選挙になり得なかった大きな責任の一端は私にある」と認めた。

 衆院解散が浮上した際、前原代表はどういう選択肢があるか「悩みに悩んだ」という。選択肢は二つあったといい、一つはそれまで進めてきた野党共闘の道だった。しかし民進党で離党者が相次いでいた最大の理由は「共産党との共闘に反対の人が多かったこと」だと指摘し、「そのまま突っ込んでいったら、うちの党は空中分解していたと思う。相当の離党者が出た」と主張。

 そうした中で、小池氏が立ち上げた希望の党への合流という選択肢を取ったと説明した。「今回は何らかの新たな局面展開の希望にかけた。一時期は自民党がかなり議席を減らすのではないかと期待が高まったのも事実」と述べた。

 希望の党が失速した要因については、選挙中や開票後の希望の党候補者から、小池代表の「排除」発言が響いたとする声が出ている。前原代表は、共同会見の場ではそれに触れず、「選別者リスト」と「政策協定書による踏み絵」に関する報道で、必ずしも事実ではない情報が独り歩きしたと語った。

 リストについては「誰が外れるのかについて、全く事実ではなかったが疑心暗鬼を強くした」、政策協定書については、報道されたのは希望の党側から示された原案だったとして「オール・フォー・オールの考え方を新たな項目に入れるなど修正を加えたが、原案があたかも小池さんが示した踏み絵のようにみられてしまい、イメージが定着した」と述べ、そこで「潮目が変わった」と分析した。

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